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コネタ


コネタ1012

 
最強のカレーを作る(レトルトで)
レトルトカレー、うまいですよね。

レトルトのカレーでも、混ぜれば味により深みが出て、まるでお店の味のようにおいしくなる。という噂を聞いたことがある。

実際に僕も試してみたのだが意外においしかった記憶がある。

そこで近所のスーパーで売っていたレトルトカレーをさまざまな組み合わせで混ぜ、おいしい組み合わせは何か探ってきました。

梅田カズヒコ

今回、購入したレトルトカレーは以下の7つ


1,ボンカレー/大塚食品

パッケージが変わったんだね、知らなかった。

2,ククレカレー/ハウス食品

名前の由来は「クックレスカレー」の略。知ってた?

3,銀座カリー/明治製菓

このところメジャー感のでてきた商品ですね。

4,100時間かけたカレー/エムシーシー

最近どこでも売ってます。いわゆるこだわり系。

5,デミカレー/S&B

究極のコクという文字にみなぎる自信。

6,キーマカレー/S&B

ちょっと変わりダネを選んでみました。

7,インドカリー/中村屋

変わりダネその2。うまそうです。

しめて1666円なり。これで最強のカレーが作れると思ったら安いもんだ。


というわけでこの7種類のカレーをひとつづつ組み合わせを試し、合計なんと21パターン(!)のカレー中からベストの組み合わせを選ばせていただこうと思う。

大鍋で一気にゆでる。

不公平があってはいけないとそれぞれ袋に記載されているゆで時間を正確に測った。

 

完成!

 

とりあえずルーだけ器にいれて並べてみました。
僕の狭い部屋のちゃぶ台が一気にカレーでいっぱいになってしまいました。
さて、いよいよここからが本題です。

ここからひとつづつのカレーの組み合わせを食べていきます。量に限りがあるので基本的には一口か二口で判定させていただきます。


ちなみにこれはボンカレーとククレカレーを混ぜたもの。美味そうですね。

というわけでよけいな前説は無視して結果をどばどばっと公表させていただきます。


ボン ククレ 銀座 100時間 デミ キーマ インド
ボンカレー × ×
ククレカレー × × ×
銀座カリー ×
100時間かけたカレー × × × ×
デミカレー × × ×
キーマカレー ×
インドカリー × ×

正直混ぜなければよかったという組み合わせが×、
まあまあおいしいけど混ぜてよりおいしくなったとは言えないな、という組み合わせが△
相乗効果でよりおいしくなった組み合わせを○と3段階で評価させていただいた。もちろん僕の好みなのでなんとも言えないが、もしレトルトカレーを混ぜるときに参考にしてもらえるとありがたい。

単品で食べるとそれぞれにおいしいレトルトカレーなのに、
混ぜるととたんによりおいしくなったりそうでなくなったりする組み合わせが出てくるのは料理の奥深さを表しているようだ。

21パターンの試食を試すとうまくなる組み合わせとうまくならない組み合わせにもある程度の法則性があることに気づきました。
ここにレトルトカレーの組み合わせの傾向と対策を報告さえていただきます。

 

法則その1 ある程度味の方向性の近いものを混ぜるとおいしくなる可能性が高い。

 

ボンカレー×ククレカレー=家庭的な方向性がマッチして→○


×

評価 ○
特長:リーズナブルなのに美味い。

カップルに例えると:
「私たちは付き合って3年目だから」とでも言いたげな落ち着いた味です。


100時間煮込んだカレー×デミカレー=とにかく煮込んだという方向性が一致して→○


×

評価 ○
特長:とにかくコクにこだわった深いカレー。

カップルに例えると:
こちらは結婚して30年の熟年カップル。安定感はナンバーワン。

法則その2 甘口とまろやかの組み合わせはあまりよくない。


ククレカレー×銀座カレー=×


×

評価 ×
特長:甘口のククレとまろやかの銀座。個人的にはあまったるい気がする。

カップルに例えると:
ククレカレー男の甘い生き方を許してしまうアンニュイな銀座女の苦労。

法則その3 真逆の組み合わせも意外によかったりもする。


デミカレー×キーマカレー=○


×

評価 △
特長:コクのデミカレーとスパイスのキーマが一見ミスマッチなんだけど面白い味に。

カップルに例えると:
独特の世界観を持った男女、でも不思議に波長は合ってるみたいだね、と言われる2人。

法則その4 そのほか、辞めておいたほうがいい組み合わせ例


100時間カレー×ククレカレー=×


×

評価 ×
特長:100時間カレーにとっては濃厚さが台無しに。ククレカレーにとっては不必要な苦みが入ってお互いがお互いをつぶし合っている。

カップルに例えると:
理屈っぽい100時間男の哲学話しをまったく興味なさそうに聞くククレ女。ケンカばかりの2人だ。


というわけで、ここからベスト3の組み合わせを発表です

21種類の中から僕がうまいと思った組み合わせ、ベスト3を決めました。もし興味があったらお試しください。どれもうまいですから。

 

第3位 ボンカレー×銀座カリー


×

評価 ○
レトルトだってばれない度 ☆☆☆
リーズナブル度  ☆☆☆☆ (405円)

総評:二つ合わせて405円(近所のスーパー調べ)というリーズナブルさも良いです。比較的家庭的な味なのでレトルトだということを言わずにだまって出したら「あ、この人料理うまいんだな」と思われそうです。

カップルに例えると:いつもはおとなしいがたまにピリリと辛いボンカレー男がまろやかで洗練された銀座カリー女を愛する、といったところ。

第2位 ククレカレー×キーマカレー


×

評価 ◎
レトルトだってばれない度 ☆☆☆☆
リーズナブル度  ☆☆☆☆ (417円)

総評:キーマカレーの本格派の味にククレカレーの甘みとまろやかさが加わりより味がより複雑に。辛いものが苦手な人にもおすすめできる組み合わせだ。具が多いのもかなりうれしい。

カップルに例えると:アクの強いやんちゃなキーマカレー男を手のひらで転がすククレカレー女の姉さん女房感。


そして第1位! 
お店の味を越えたと断言してもおかしくない味!

キーマカレー×インドカリー


×

評価 ◎
レトルトだってばれない度 ☆☆☆☆☆☆☆……(満点越え!)
リーズナブル度  ☆☆☆ (538円。いいじゃん、うまいんだから)

総評:本格派どうしの組み合わせが1位でした。はっきり言ってだんとつにうまくて(別にほかの組み合わせがまずかったわけではない)、今すぐ店にだしたら評判のうまい店になってしまいそうです。この2つのパッケージを見たらぜひ迷わず買って混ぜてお楽しみください。絶対にうまいから。

カップルに例えると:文句なしのアツアツカップル! 冷めてもうまいです。

 

さすがに全部は食べきれなかったよ。

あまったカレーは全部まとめて後日いただきました。

ちなみに7種類全部のカレーを混ぜたカレーは、おいしかったけど普通だなという味でした。どうもなんでも混ぜれば混ぜるほどうまくなる、というわけでも逆にうまくなくなるわけでもないようです。

ちなみに僕の味覚が確かなら、3回に1回ぐらいは、うまいと思えるあたりの組み合わせがあります。皆で試して最強の組み合わせをさぐってみるのも面白いかもしれません。
でもキーマカレーとインドカリーの組み合わせは僕の中で敵なしです。これを越える味はしばらく出てこないでしょう。もし自信のある組み合わせを発見した人はどちらがうまいか勝負しましょう。レトルトだけど。


 

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