デイリーポータルZロゴ
検索天気地図路線このサイトについてランダム表示ランダム表示
アット・ニフティロゴ

コネタ


コネタ1025
 
SPに守られる生活を体感する
 

昨年、「VIP気分を味わってみる」という企画で赤絨毯の上を歩いてみた。しかし、それほどVIP気分を味わう事は出来ず、駅員さんから怒られるという残念な結果に終わってしまった。今回は、VIP気分のリベンジ企画という事で、SP(Security Police)に注目してみた。SPから厳重に警備されてこそ、Very Important Personといえましょう。

(text by 住 正徳

一番体格のいい友人にお願いする

本物のSecurity Policeに警備を頼むのは難しそうなので、友人にSP役をお願いする事にした。ボブ・サップみたいに大きくて強そうな友人。


SP役を引き受けてくれた友人

という訳で、友人の中で一番体格のいいムルアカ・ムウェテ・エリックに声をかけてみた。エリックはコンゴ出身のフランス系アフリカ人で、日本に住んでそろそろ4年になる。

ボブ・サップの様にマッチョではないが、190センチの長身はK-1のアーネスト・ホースト選手を彷彿とさせる。実際、エリックは柔道の黒帯も持っていて格闘技の経験もある。更に、英語、フランス語、スワヒリ語、日本語を話し、日本の大学で国際関係を学ぶエリートでもあり、SP役として申し分ない。

「『24』全部見たから、うまくやれると思うよ」

とエリックもやる気満々だ。
ヴェルサーチのダークスーツが決まっている。


インカム的な装備 ダミーだけど

SPらしさを演出する為に、インカムの様な装備を用意した。片耳にイヤホンをかけ、胸元にはワイヤレスマイク。どちらもダミーなのでどことも繋がっていないが、グッとSPっぽくなった。


街に出たSPとVIP

今回は大統領とそのSPという設定で街に出る事にした。『24』を全て見たエリックの考案だ。僕は『24』を見ていないので分からないのだが、大統領役の僕はタキシード姿で良かったのだろうか?

細かい事は気にせず、街を歩く。

 

迫り来る危機その1、横断歩道

街に出て最初の危機が訪れた。横断歩道を渡らないといけない。
大統領の安全を守るため、SPが周囲を警戒する。


左よし、右よし。車が来ない事を確認 足元に危険物はないか、視線を落として確認
対岸の安全確認の為、走る 走りながらも周囲の様子を気にする

向こう側の安全も確保。
危険が限りなくゼロに近づいた所で、ようやく大統領は横断歩道を渡る。


大統領、走る

慎重になり過ぎた結果、信号が変わってしまった。
大統領、逆に危ない。

 

迫り来る危機その2。自動販売機

大統領は喉が渇いた。自動販売機で缶コーヒーを飲もうとするが、SPはそこに危機を感じる。


お金を入れる前に全てのボタンを押して安全確認 左側は大丈夫か?
右側は大丈夫か? 取り出し口に危険物はないか?
全て確認しました。異常なし ここまでしてようやく大統領の出番だ
大統領のコインを投入 中味は大丈夫か?

徹底した危機管理。
大統領、SPと間接キッス。


迫り来る危機その3。トイレ

寒さと缶コーヒーで尿意を感じる大統領。公園の公衆トイレで用を足そうとするが、SPの緊張は高まる。


洗面所の安全を確認 鏡はマジックミラーになってないか?
水道管は凍結してないか? 便器の水はちゃんと流れるか?
確認取れました。どうぞ。 用を足す大統領

「太陽にほえろ」のマカロニ刑事は立ち小便中に刺されて殉職している。ついつい油断が生じてしまう小便時は、危険でいっぱいなのだ。

 

迫り来る危機その4。ファミレス

小腹が空いた大統領。近所のファミレスに繰り出す。
多くの客でにぎわうこの場所こそ、暗殺者にとっては好都合。SPの緊張はピークに達する。


入り口付近に不審物はないか? 今は何のフェアをしているのか?
調味料は足りているか? ソファのバネは快適か?
呼び出しボタンを疑い ウェイトレスが来るまでは立って待つ事に

席は一番奥、入り口が見渡せる場所を選ぶ。
いかなる場合でも人に背を向けない。これが鉄則だ(「ゴルゴ13より」)。

 

迫り来る危機その5。タクシー移動

大都会東京に夜の帳が下りた。夜は危険度が更に上がってしまう。リスクを避ける為、大統領はタクシーで移動する。


ドアの動きは問題ないか? 前のお客さんの忘れ物はないか?
トランクの中はどうか? これは運転手さんの私物か?
この傘は壊れてないのか? 待ちきれず乗り込む大統領

安全確認に時間をかけ過ぎ、後続の車からクラクションを鳴らされた大統領とSP。
急いで逃げろ!

 

迫り来る危機ラスト。サブウェイ

大渋滞に巻き込まれた大統領とSP。最寄り駅で降ろしてもらい、サブウェイでの移動を試みる。

しかし、そこにはこの日最大の危機が待っていた。


白線の内側に立っているか? いや、黄色い線の内側じゃないと駄目か
空席はあるか? 方向は合っているか?
安全確認終了。どうぞ。 あっ!
っていうか あっ

先に行っちゃった

 

そして、大統領は一人サブウェイのホームに取り残され、この日の警備は終了した。

 

 

▲トップに戻る コネタバックナンバーへ
 
 


アット・ニフティトップページへアット・ニフティ会員に登録 個人情報保護ポリシー
©2012 NIFTY Corporation