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コネタ


コネタ1031
 
いちご煮でコメを炊く
いちご煮、あれこれ

いちご煮、という食べ物がある。

といっても、果物のイチゴを煮た物ではない。
それじゃ、ただのジャムだ。

いちご煮とは、青森あたりで普通に売られている缶詰なのだが、気が付いたら家の台所に3つもあった。探せばまだあるかもしれない。

先日、東北出身の友人から「いちご煮は、炊き込みごはんにして食べるとおいしいよ」という話を聞いた。おお、それはいかにもウマそうだ。

というわけで、さっそく試してみました。

高瀬 克子

こんな豪華な缶詰があるだろうか
背景は北の海だ。荒磯だ。

いちご煮とは

「で、いちご煮って結局なんなのよ?」という疑問をお持ちの方もいらっしゃることでしょう。説明させていただきます。

缶詰の裏に書かれたものを要約すると「北の海の新鮮なウニとアワビを潮汁で仕立てたもの」ということになる。

通常はこのまま温めて食べるものなのだが、なんたってウニとアワビだ。そうそう気軽に食卓に上げるわけにはいかない。繰り返しますが、ウニとアワビだぞ。

実家から届く荷物のなかに、ときどきこの缶が入っており、そのたびにもったいなくて食べずに仕舞い込む…を繰り返していた。

で、気がついたら3缶だ。缶詰の底を見てみると、賞味期限の切れたものが2つもある。…いかん。

「もったいない」を繰り返して、結局食べられないことになったら元も子もない。思い切って缶を開けるとプーンと磯の香りが漂った。

賞味期限が切れている
かまわず食べますが

「ネタにする」という名目があると、あまり「もったいない」という気持ちが湧かずに済むから不思議だ。なんとなく、減価償却した気分になるからだろうか。

気になる名前の由来は「乳白色の汁の中に浮かぶウニが、朝靄にかすむ野いちごのように見えるから」だそうだが、ずいぶん詩的で繊細な命名理由である。

人間の想像力ってすごいな、と思わずにはいられないネーミングと言えよう。


缶の中身はこのようになってます。
研いだお米と一緒に炊飯器に入れて、
スイッチを入れたら、あとは待つのみ。
無事に炊けました。
…うまそう。

いやもう、正直「うまそう」とかの話じゃない。事実、うまい。

潮汁で炊いたコメは絶妙な塩味が効いていて、それだけでも至福な状態だというのに、そこへウニとアワビがどーんとダメを押すかの如くたたみ掛ける。

いやぁ、人間、本当にうまいものを前にすると、無口になるものです。黙って食べようと思います。


贅沢ここに極まれり

 

いちご煮でコメを炊く その2

…なにかが引っ掛かっている。「いちご煮=ジャム」という声が、どこからともなく聞こえる。

「うまいもんだけを食って終われると思うのか」というコネタの神の声だろうか。終わりたいが、ダメですか。


そんなわけで、
イチゴジャムの登場です。
イチゴといえば牛乳と相性がいい。イチゴミルクがおいしいのは周知
の事実。というわけで、まずは炊いた玄米を牛乳でさらに煮ていく。
炊いた玄米を牛乳で、さらに柔らかく煮ていきます
そこへ、いちごジャムを投入
甘い匂いがプーンとしてきました
色もキレイだし、体に良さげです

人によっては「げぇ」と思うかもしれないが、玄米と牛乳というのも意外に相性がいいものだ。

私は子どもの頃、これに塩をひとつまみ、ハチミツを大さじ1杯加えたものが朝ごはんだった。(ちなみに同じ物を食べていたのは父だけだったが)

そんな、私にとって郷愁の味である玄米牛乳に、さらにいちごジャムを加えてクツクツと煮ていく。

ほれ、外国ではライスプディングとかいう名前で、お米をデザートとして食べるというではないか。論理的には間違ってない。

完成した玄米のいちご煮を食べてみた。まだあたたかい。

…これ、アリかナシかで言えば、完全にアリだと思う。甘すぎないデザートといったところか。わりとイケる。

食になんの偏見を持たない子どもなら、この私の気持ち、分かってくれると思うのだがどうだろう。

食と信念

缶詰のいちご煮で炊いたコメは、文句なくおいしかった。魚貝が好きな人ならば、誰もが同意してくれるだろうと思う。

かたや、ジャム(と牛乳)で煮たコメは、同意してくれる人は少なかろうが、それなりにウマくできた。わりと満足だ。

ま、なにが言いたいのかというと「ウマイと思ったら人の意見など気にせず自信を持って食べろ」ということでしょうか。

冷やしたら、さらにデザートっぽくなった

 

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