名古屋の大須演芸場を拠点に紙切り師として活躍された大東両（だいとうりょう）氏が、今月6日逝去されました。同じ切り絵を志す者として、つつしんで哀悼の意を表したいと思います
。

氏は「機動戦士ガンダム」の紙切りという、誰にも真似のできない芸を確立されました。
私もここで、哀悼企画として同じくキャラ物で「スチロール切り芸」、久々にやってみようと思います。というわけで今回は、先月の順位の中から逆にたどり、キャラクター探しをしてみました。それでは行ってみましょう、279位「ドラえもん」。

（乙幡 啓子）

そういえば「ドラえもん博士」だったわたくし

誰にでもわかるようなキャラで、輪郭の際立ったもの、そして怒られなさそうなものといえばこれだ。
そういえば小学校のころ、私は「ドラえもんを描くのがうまい」ということになり（周囲は絵描き歌でのドラちゃんしか描けなかったが私は似せるよう努力していたため）、「ドラえもん博士」と呼ばれるようになっていた。

大東両氏に黙祷を捧げてはじめます。

クラス替えや卒業時に交換するサイン帳（懐かしい！）には「ドラえもん描いてー」と例外なく皆から迫られ、あげく「サインも描いて！」とねだられ、困った私は隅っこに「ドラえもん」とサインをしていた。皆は満足げだったが、果たしてあれでよかったのだろうか。

「スチロール切り」の神が降りるのを待つ。	丸き頭から一気に、斬る！