3時間冷やしたバナナ登場
陸別町で開催されているしばれフェスティバルに参加した。その会場でバナナ実験は続く。
夜9時。バナナは雪にさして3時間冷やした。ガチガチだ。これなら釘、いけるんじゃないか。高鳴る期待を胸に釘を打つ。
ぼすっ、ぼすっ。
いままでのように簡単にバナナに釘が刺さらない。バナナと釘が実力拮抗している。いままでのバナナと違う。
ぼすっ
やっぱり釘がバナナにささってしまった。うーん、おしい。目の前で優勝を逃した気分。あともうすこしだったのに。もう少し凍らせておけば………。バナナで釘うちにタラとレバは禁物だ。
手が痛い。素手で凍ったバナナを握っていたので手が冷たい。
天文台に連れて行かれる
素手の痛みで雪の上をころがっていたら、通りかかりのおばさんに話しかけられた。バナナで釘を打っていることを説明すると
「だめよ雪の中じゃ。もっと風の当たるところにおかないと。」
「雪の中はあったかいから」
そうなんすか。知らなかった。
「あそこなんかいいんじゃない?」
おばさんは祭り会場の滑り台受付テーブルを指す。
あんなところにバナナおいて大丈夫なんだろうか。まあいいや。とりあえずテーブルにバナナを乗せる。
人の机の上にバナナを乗せる。微妙な嫌がらせのようになった。
なぜかそのあとおばさんに天文台に連れて行かれて土星と木星と見せられる。
土星までの距離は何千光年。バナナで釘を打って遠くの星を見る。ミクロとマクロが入り混じる夜。
わかったこと
3時間、雪で冷やしただけではまだだめだ
雪のなかはあたたかいらしい
陸別は星がきれいだ
陸別の人は世話好きだ
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