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2月のテーマ:愛


ロマンの木曜日
猪木ボンバイエ


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ボンバイエ入り口

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猪木グッズ満載

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猪木VS国際軍団

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当時が蘇りますねー

●イノキ・ナイト

世田谷区松原の甲州街道沿いにある「梵婆家(ボンバイエ)」はプロレスファンが集う居酒屋。
お店に入るとまず猪木のブロンズ像が出迎えてくれる。
店内にはプロレスビデオが流れていて、メニューもレスラーにちなんだものが多い。

今日のオーダーは

タイガージェットピザ
解説:タイガージェットシンというインド出身のレスラーにちなんだカレー味のピザ。猪木は新宿伊勢丹前でタイガージェットシンに襲撃された。その因縁をはらすため、猪木はシンとリング上で対戦し、アームブリ−カーによってシンの腕を折った。

アブドーラーカレー
解説:額の傷とフォーク攻撃、尖った靴でお馴染みのアブドーラ・ザ・ブッチャーにちなんだカレー。ピンク・フロイドの「吹けよ風、呼べよ嵐」で入場してくる悪役レスラー。元々全日本プロレス(ジャイアント馬場さんの方です)に在籍していたが、昭和56年、猪木の新日本プロレスに電撃移籍。そのブッチャーに対し猪木は
「今までみたいなファイトでは、私には絶対勝てません」と言い放った。

魚介類の木戸クラッチ
解説:2001年引退した地味なレスラー木戸修にちなんだ魚介類のホイル焼き。猪木も習ったプロレスの神様カール・ゴッチ直伝のプロレス技で通なファンを魅了したレスラーだ。

オーダーした品全部にしめじが入っているのは、やはりまずは健康から、元気があれば何でも出来る、の精神からくるのだろう。

店内のビデオはリクエストに答えて流してくれる。
「猪木VS国際軍団の変則マッチお願いします」
マスターの大庭さんがニヤリと微笑み、ビデオをかける。

昭和57年11月4日、猪木はラッシャー木村率いる国際軍団(ラッシャー木村は国際プロレスという団体を持っていたが当時ジリ貧になり、猪木のもとに戦いの場を求めてやって来た)と1対3という変則マッチを敢行した。

「3人が束になって、かかって来い!この野郎」(猪木語録より)

猪木は1人でラッシャー木村、アニマル浜口、寺西勇を相手にする。3人がかりの執拗な攻撃に耐える猪木、耐えて耐えて一瞬のスキを見計らい一撃必殺の技を繰り出す。まさに猪木ワールド、盛り上がる会場。それを見て盛り上がるボンバイエの僕と林さん。

「猪木の過激なセンチメンタリズム」
古館アナの実況が冴える。
まずは、寺西勇を腕ひしぎ逆十字固めでやぶり、次にアニマル浜口を延髄切りで倒す。残すは大将ラッシャー木村。がんばれ猪木。会場に沸き起こる猪木コール。
しかし無念にも猪木はリングアウト負け。世紀の一戦は国際軍団の勝利で幕を閉じる。

「あー」
僕と林さんからため息がもれる。

「次は長州戦を、お願いします」

ボンバイエの夜はふけていく……。




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タイムスリップ猪木

「スポーツ平和党時代の名刺」
キャッチフレーズは「夢の力、いま呼び起こせ真の力」。
街頭演説している猪木の回りで武藤敬司が名刺を配っていて、それを偶然もらったという大阪の友人贈。



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