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特集:涙


ロマンの木曜日
都心わき水ゴクゴク散歩
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わいてます。

東京にも美味しいわき水がある! という話は前から聞いていた。けれどそれは、奥多摩あたりの、自然が残っている地域だけの話かと思っていた。
実は違ったんです。
地面が建物やアスファルトで覆われて、年々減ってはいるけれど、新宿、渋谷、世田谷、目黒、杉並、中野、台東、葛飾など人がたくさんいる地域にも、わき水はあるのだという。

本当に?……というわけで、さっそく飲みに行きました。レッツドリンクわき水! (text by 大塚幸代




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御苑全図。森の中には池が。

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池の鯉をのぞきこむ人びと。そして記念撮影。

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菖蒲園。咲けばキレイなのかも。

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ここがわき水ポイント。

原宿のどまんなか。

日曜日の昼間、原宿に降りると、改札は待ち合わせの若者でみっちりだった。
「こんなにたくさん人がいるけど、これからわき水を飲むのは、僕らくらいですかねえ〜」
同行してくれたニフティ林氏が、笑いながら言った。

今日の目的地は明治神宮。御苑内に加藤清正(かとうきよまさ、豊臣秀吉の家臣、虎と戦った男として有名)の掘った井戸「清正の井」があるというのだ。

原宿にはよく来るけれども、明治神宮に来る機会はない。よく考えたら、高校時代、何でもいいから夜更かししたくて、友だちと初詣でに来た時以来だった。いつの話だ。
大きな鳥居をくぐり、歩きにくい玉砂利の参道を進む。庭園の入場は無料ではなく、入園料は五百円だった。高い。
お金を払うと、券を売っていた男性に、
「奥の、清正の井まで行ってくださいねえ〜」
と言われる。
「わき水あるんですよね?」
「ありますよ」
「飲めますよね?」
「あー、飲んじゃダメって立て札がありますけど、成分的には飲めますよ。飲んでってください」
と言われる。……大丈夫なのか?

園内にはほとんど人はいなかった。観光の外人と、お茶会をやっている着物の女性のみだ(ここでは1000円で茶道体験が出来る)。
池があって、やたらでかい鯉が泳いでいた。立て看板には「むかし、お殿さまが釣りごっこをしたくて作った池」との説明があった。都心の自然のほとんどは、権力者のワガママで作ったところばっかりなんだろうなあ、と思いながら歩く。
菖蒲園もあった。ハイシーズンには美しいのかもしれないが、今はまだ苗を植えたばかりで、ただの泥の畑だった。
奥のほうには、誰も人もがいない。本当に郊外の雑木林の中みたいだ。
「うわあ、柵が本物の竹だあ! 階段も本物の木で出来てますよ!」
東京出身の林さんが興奮していた。そうか、都心だけで生活していたら、竹で出来た畑の柵なんか見ないのか……と軽くショックを受けた。

水の流れの上流に行くと、一番奥に「わき水」スポットはあった。
やはり立て札に「都合により飲用を禁じる」の文字が。
きれいな水だ。もこもこ、もこもこと垂直に、透明な水が沸き上がっている。なんだこれは。
手ですくって飲んでみる。
……あ、やわらかい。丸い味がした。
いい水だ。これは飲まないとソンだ。入園料500円さえなければ、万人に勧めたい水スポットだなあ、と思った。

渋谷区代々木神園町1 明治神宮内


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