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特集


はっけんの水曜日
農水省の食堂で自給率を考える


八ツ目鰻本舗。
 
 
これはキモ。濃ゆーい味。

キモの入ったワイン。そんな生臭くないです。
乾燥したやつめも売ってます。

やつめウナギを食う

浅草に移動、看板を見て前から気になっていた、「八ツ目鰻本舗」へ。

調べたら、やつめウナギは、うなぎの仲間ではないそうだ。“やつめうなぎ科”という、魚類とは異なる種で、独特の丸い口でサケやマスにブチューッと吸い付き、エキスを吸い取るという、ものすごい生態の原始生物らしい。

そんな生き物なので、栄養価がスゴイ。ビタミン、ミネラルを始め、ビタミンA,ビタミンB2,鉄分等など、たっぷり含まれている。
特にビタミンAが、どの魚介類より豊富なので、古来より「目に良い」とされているんだそうだ。

 

店の中に入ると、「甘味屋」のような雰囲気だった。飲み屋のような感じを想像していたのだが、ちょっと違った。
メニューを見て、その理由が分かった。ビールなど、軽い酒類は置いていないのだ。
その代わりに、中国の薬用酒がずらりと並んでいた。体力増強の酒、眼精疲労の酒、スッポンやハブの酒。

「ここってさあ、あれだ、ドリンクスタンドみたいな店なんだね。キュキュキューッとスゴいのを流しこんで、サッと出ていくような」
「そうだね、ユンケル飲むようなもんだね……」

隣に座っていた、サラリーマンたしき年配の男性も、ゴクゴク、パクパクと独り無表情で食べていた。

私たちは蒲焼き、キモ焼き、血行改善の酒、キノボリトカゲの酒、やつめのキモ入りのワインを頼んだ。
飲み物は小さなグラスに入って出てきた。クセの強いお酒でも、これ位ならば大丈夫だ。

薬酒をグビッ、
やつめをパクッ、
とやってみた。

「……どう?」
「濃いわ……」
「濃いねえ……」

きいたところによると、この蒲焼きは、栄養を損ねないように、そのまま焼くのだそうだ。(通常のウナギは一度蒸す)。
歯ごたえはブリブリ。味は濃厚。酒は強い。

「うーん、力が湧いてきたわー!」
Rちゃんそう言ったが、私はやつめに負けそうだった。

八ツ目鰻本舗
台東区浅草1-10-4



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