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林さんの作品。アットマーク? |
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林さんの作品。何だろコレ。 |
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大塚の作品。指輪ばかり。 |
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大塚の作品。かわいいかしら。 |
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タカセさんの作品。 |
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発表会
2時間はあっという間にすぎた。さあ、発表会だ。
「……まず林さん、この黒い人は何ですか?」
「俺の考えたスタジオジブリです」
「は?」
「ほんとは立ち上げたかったんですが」
「……ひょっとしてジブリ美術館にある、『天空の城ラピュタ』に出てくるロボットですか?」
「いや、よく知らないんですけど。
うまく立たずによつんばいになってしまったので、メガネを探している人、ということにしました」
「この鉄アレイみたいなのが、メガネなんですね…。
@マークのオレンジ色のは何なんですか?」
「なんとなく作ってたら出来ただけなんですが。セサミストリートに出てくる毛虫が好きなので、それを意識しました」
「毛虫なんか出てきましたっけ?」
「出てきますよ! かわいいんですよ!」
「そ、そうですか。
タカセさんは、完成したのはピアスとネックレスですね。色の趣味がシブいですね。
……しかしこのダンゴ型のやつ、同じものを大量生産しましたねえ」
「ハリガネのはしっこをペンチでまるめるのに没頭してたんです」
「さては、ほっとくと量産する性格ですね」
「あと3時間くらい続けてやりたかったですね」
「量産欲ってのはありますよね。たくさんおんなじモノを作る楽しさ」
「反復すると、トランス状態にはいって、気持ちよくなりますもんねえー」
「……あー、労働歌があるといいですね。ビーズのための歌」
「いや、BGMにかけるなら、テクノとかがいいんじゃないでしょうか。ビーズ作業にテクノ」
「うーん」
「しかし大塚さんのビーズ、びっくりするぐらい服の趣味と同じですね」
「……なんか、そう言われるとちょっと腹が立ちます。
ええと、私の作品はですね……10年前と一切変わらないテクニックで仕上げた指輪です。のびるテグスで腕輪も作りました」
「器用ですね」
「いや、これビーズが趣味の人が見たら、おそろしくローテクだって分かっちゃいますよ。やっぱ思い通りの形にするには、技をたくさんマスターしないとダメだと思いました」
「でもビーズはモノを完成させるのが目的じゃないでしょう?」
「過程が大切だ、と」
「この作業は無心になりますよ。無心を得るのは大変なことですからね!」
「ビーズって写経にも似てるかも」
「写経かー」 |