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皆さんは博多方面へ |
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間違えて降りてしまったような気分 |
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ホームで残り弁当を味わう |
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品川で誰も降りない
東京方面から来て品川で降りる。という人は私らの他には皆無。そらそうだ。降りるとき車内でも車外でも、客がみんな私らを見ていた。そういう意味では「勝った」と思った。
弁当を大量に残していたので(当たり前ですね)、ホームで飲み食いの続きを始めた。着いては発つ、名古屋・関西方面の新幹線。品川発着を歓迎するのか、嬉々として乗り込む団体や出張員。そういう意味では「負けた!」とも思えてきた。
駅員や作業員がやたらたくさんいる改札を出て、今回の旅は終わった。新幹線のホームを見下ろすようなカフェで一服。上から見たところ、思ったほど改札を行き来する人は多くない。
ただ、中央のコンコースを歩く会社員らは呆けたように、新しく開かれた新幹線への入り口を見回したりしている。ふらふらとおぼつかない足取りでやってきて、改札をじっと見つめて、またふらふら去っていくおじさん。天井のTOKIOの垂れ幕をずっとデジカメで撮っていたおじさん。
私は久々の新幹線で、まあ満足。本当はあのまま博多へ行ってしまいたかった。旅気分をひとかじりして放り出された私は、よけいに新幹線の旅への渇望を強くした。北風と太陽みたいな話だと思った。
午前11時、会社への帰途についた。さあ、仕事するか。 |