（２）旗だけ

特に飾りという飾りはなく、商店街の名前の入った旗だけかかっている所は多く見られた。

旗だけの商店街はどこも人出があって賑やかだ。忙しくて飾りどころじゃないのかもしれない。活気が飾りの代わりになっているとも言えそうだ。

特にアメ横は平日の昼間だというのに人で一杯だった。写真を撮りながらのろのろ歩いていたら魚屋のおじさんに
「仕事のジャマだよ！」
と怒られた。周りでは刺身の塊やら蟹やら豆やらが景気よく売れていってる。雰囲気はほとんど祭り。この盛り上がりなら飾りもいらないかもしれない。

ただ、こちらとしてはせっかくの飾り狩りなのに旗だけじゃあやっぱり物足りない。

こどもの絵心でねじふせる

そんな中「旗は旗でもこれなら満足！」
と思わず腹鼓を打ったのは明大前商店街。

こちらの旗は近所の小学生が書いた絵だ。１枚１枚手書きらしい。
「ようこそ明大前しょうてんがいへ」
など書いてはあるものの、絵のテーマは祭りやらサッカーやら運動会の玉入れやら全体的に唐突で目が離せない。さすがは子供の仕事。

商店街自体はあまり商店街オーラを出してはおらず、学生の街だけに安くて肉々しいメニューが魅力的な定食屋街みたいになってた。

大盛りご飯に胸ときめかせつつも、次の飾りに移動です。