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エキサイティング月曜日
 
カレー味の○○

牛丼がなくなることが決まったとき、まっさきにあがった代替丼といったら、カレーだった。

なくなってから余計に「牛丼は国民食だ」という印象が強くなった気がするが、その次に来るのが和食でなく、遠くインドから発したカレーというのもよく考えたら不思議なことだ。

とにかく国民食になったカレーだが、妙な登場の仕方をするものもあったり、その可能性ははかりしれない。そんな「かれー」らを、命「かれー」るまで、つ「かれー」知らずで追ってみた。

(text by 乙幡啓子



植物園は年配の人が多い。なぜ人は年をとると皆植物好きになるんだろう。
カレープラント。ぼうぼうと生えていた。
カレーリーフ。こっちのほうが観賞用っぽい。

カレーの木?!

そんな、カレーについて思いつめていたある日、電車の中刷り広告の「カレーの木」という言葉が目にとまる。「カレーの原料の植物を展示するのだろうな」と思ったら、「カレーの木」というものがあるらしい。どんな味がするんだろう。

で、さっそく東京都夢の島熱帯植物館「カレーと植物展」にでかけて行った。館内に入るなり、もわーっとカレーのにおいが。そんなに強烈ににおう植物があるのか。

いくつかの温室を通過し、いよいよ特別展示会場へ。カルダモンやコリアンダー、クローブなどおなじみのカレー材料の原木が展示される中、ありました、その名も「カレープラント」「カレーリーフ」。

「カレープラント」の葉に鼻を近づける。カレーのにおいだ。しかし系統としては「カレースナック」のにおいでもあるような。

説明には、「植物全体からカレーに似た臭いがしますが、カレーの香り付けには使われません」。ガクッ。これ使わなくてどうすんの、インドの人よ、という気もするが、インドでは料理全部が日本人にとっての「カレー」だから、そんなものなのだろうか。

日本に「醤油みたいなにおいの木」があったとして、それを牛丼にいれないのと同じか。よけいややこしくなった?

「主に観賞用」というのもすごい。女の子のお部屋いっぱいにこの鉢を飾って、カレーくさくするのだろうか。

「カレーリーフ」は香り付けに使われるというが、これ自体からは「カレー」のにおいはしないとのこと。どっちにしても、これらを直接味わうことはできなかった。


 

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