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特集


ひらめきの月曜日
 
あの「人間将棋」に行ってきた

「人間将棋」をご存じだろうか。

武者の格好をした人たちが、大きな将棋の駒を携えて広い盤の目に並び、自らが駒となって将棋を戦うという山形県は天童市の一大イベントだ。ニュースなどの「今日の話題」的コーナーで見たことがある方は多いと思う。私もその一人だ。

でかい将棋の駒、そして武者。ちょっと日常ではあり得ないような光景だ。畳みかけて「人間将棋」という余りにもストレートなネーミングが放ってはおけない。

ぜひ一度、生で観てみたいと思っていた。その願いをかなえるべく、山形へ飛んだ!

(text by 古賀 及子



堂々たるレタリングのポスター
駅にて。「ようこそ○○の町、天童へ」など
よくある横断幕は無く、いきなり、でかい駒

そもそもなぜ人間で将棋なのか

時代は400年前、戦国時代。豊臣秀吉が伏見城で小姓や腰元を駒に仕立てて将棋野試合を楽しんだという故事にならったもの、だそうだ。

そのまんまだ。しかし、当時の現場である伏見城があったのは京都の伏見じゃないのか。なんでまた京都から遠く離れた山形の方々が体を張って将棋を?

実は会場の天童市は将棋の駒の生産量全国シェアなんと95%という、まさに将棋の駒の町なのだ。「人間将棋」は、天童に将棋ありをイメージづけるために1956年から「天童桜まつり」の一環として行われているという。そうゆうことでしたか。

天童の駅に着いてみると、なるほどそこらじゅうの物が将棋の駒の形になっていた。

勢いでここまで来てしまったものの大変恐縮だが、あまり将棋には明るくない私だ。怒濤のように目の前にあらわれる将棋の駒たちを前にして、「将棋知らぬ者、この町へ入るべからず」と圧力をうけているかの気持に。

いや、誰もそんなこと言っていないし、駅の職員の方や駅ビルの観光協会の方は親切そのものだったのだが、着くなり完全に将棋の雰囲気に飲まれてしまった。いかんいかん、今日はこれからもっと凄いものを目撃するのだ。これぐらいでひるんでいてはきりがない。



かなり細い道から登る。トリップ感満点
ようこそ、天童桜祭りへ

会場は山頂

人間将棋期間中、駅から会場までシャトルバスで連れていってくれる。会場は舞鶴山という山の頂上で、駅から歩くにはすこし遠い場所なのだ。えーい! ままよ、と乗り込んだ。

会場はかなり広い場所だと聞いていたのだが、バスが登るのは木々の生い茂る狭い道だった。車内では地元の方々が流ちょうな山形弁を喋っている。

「今日はゴドウさんとか来っけど、あん人、すぐ腹へったって言っから、しょうがないんだけっども」

東京出身、埼玉育ちの私は土地の言葉に憧れがあるのだ。うっとり。

怒濤の将棋モチーフ&細い山道を行くバス&山形なまり、みっつが相まって徐々に失われて行く現実感。そしてこの先にあるのは待望のナマ人間将棋だ。テンションのメーターがバスの登頂と共に上がって行く。うおー! どきどき!

しかし、いざ着いてみると私を出迎えたのは将棋の駒を持った武者の姿ではなく、カラフルな衣装をまとった大勢の踊り子さんたちだった。

あれ? 将棋は? 武者は?


 

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