対局する棋士の方は盤の両脇に
先ほどの棋士のお二人は、盤を挟んで両側にあるやぐらの上から指し手を口で言う。せっかく人間が駒なのだから全駒を動かそう、という趣向がこの人間将棋にはあるそうで「勝負」というよりも「ショウ」的な要素が強い試合運びがされていた。
木村七段「そこの9一香の方、何マス進みたいですか?」
角の人「え? ええと、二マスで」
木村七段「じゃあ9三香」
といった具合。
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やぐら、かなり高い |
また、
川上五段「9四をお願い 3六歩」
木村七段「よっしゃわかった 9四歩」
など、一手一手にひとこと織り込みつつ指して行く場面も。喋りながらの対局を見ていて、「ハリマオの財宝を追え!!」でルパンと次元がやっていた目隠し将棋(将棋盤と駒を使わずに口だけでする将棋)を思い出した。あれ、憧れたよなあ。
中央、巨大将棋盤
で、その指し手に従って、この巨大将棋盤の上で甲冑を着た(10kgぐらいあって重いらしい)人間の方々が駒に扮してわらわらと動きまわるというわけだ。
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よっこらしょ |
人間将棋は2日に渡って行われるが、この日の駒の皆さんは一般からの公募だそうだ。「歩」は女性のみ、その他の駒の割り振りは抽選で決められるらしい。あとで角車と香車を担当していた方に、「本当は別の駒がやりたかった、とかあるもんですか?」と聞いてみたところ、「いやー、やらせてもらえれば何でも……」ということでした。
盤上では駒の皆さんはいかにも戦国武将っぽい椅子に腰掛けて待機。そんな中一人だけ、何故ここにあるのか、バタフライスツールに座っている人が(注)。よく見たら「王将」担当の方だった。
王将なだけに高価なイスが与えられたのか…? 単に体が大きかった(姉妹都市関係で来たゲストだそうで大柄なニュージーランド人の方だった)からか。
注:と、書いたところ読者の方から教えてもらいました。
天童市にはバタフライスツールの生産メーカー天童木工があるから、会場にあっても不思議はないのではないかということです。ありがとうございました!(2004.5.4追記)
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こんなとこにミッドセンチュリー |
そして、個人的にはずっと人間将棋ではどのようにして駒は成る(裏表ひっくり返る)のか、そのしくみが気になっていたのだが、単純に駒が駒スタンドから外れて裏返せるようになっていた。ははぁ。なるほど。そうゆうことになっていたのか。 |