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特集


ひらめきの月曜日
 
あの「人間将棋」に行ってきた


名物寒中挽抜そば、怒濤の2,000食無料配布
さくら餅、どんどん作ってた

人間将棋めし

祭りというとだいたいテキ屋メニューというのが相場だ。もちろんテキ屋さんも出店はしていたが、ここんちのお祭りは地元の組合のテントがとにかく無料でがんがん食べさせてくれた。会場を一巡すると、主食からデザートまでいただけてしまう。おそるべき太っ腹だ。いやはや、ごちそうさまです。

そばは、無料で配ると聞いたとき小さい一口サイズだと思っていたらまるまる一食分だった。麺が太めで美味しい。あわー。これは夢か。

さらに桜もち、抹茶(干菓子付き)もいただいて、すっかり満腹になったところで何故か網走名物タラバガニの鉄砲汁まで配られ始めた。天童市が網走市と交流関係都市だかららしい。

網走つながりでオホーツクの流氷も展示。おおー、オホーツクの海をただよっていた氷が今私の手の平に! あれ、今日は何しに来たんだっけっか? 

で、どんどん配ってた。餅が香ばしいよう
その後、武者の方がお茶までサービス
名物玉こんにゃくは有料。でも100円
網走市の鉄砲汁。タラバガニ入ってます
ナマ流氷、おさわり可能
おみやげ付き
ヘラではなくスクープですくってたけど、これは隣県秋田名物「ババヘラアイス」では?!
こちらのチョコバナナはこんな感じでした

下書きもせずに彫っていく
はいっ、Z通信のZねっ
人間チェスの様子。馬!?

将棋の駒に「Z」と彫ってもらう

そうだ、今日は将棋の町天童市に人間将棋を見に来たんでした。

それを思い出させてくれたのは将棋駒のテント。経済産業大臣指定の伝統工芸士 國井天龍さんが飾り駒の実演をしていた。その場で名前を駒に彫ってくれるのだそうだ。聞けばアルファベットでも大丈夫だとか。じゃあ、「Z」って彫って下さい。

「取材? Zって新聞の名前なの? Z通信?」

いやいや、「デイリーポータルZ」っていうんです。誤解を解くか解かぬかの間に手早く「Z」が彫られていく。彫り上がりはアルファベットにも関わらず完璧に将棋駒な書体だ。さすが、経済産業大臣指定。ありがとうございました。しかし「Z通信」って何だったんだろう。

国際交流のテントでは、イタリアのマスロティカで人間将棋ならぬ人間チェスというものがあることを知った。天童市とは「人間ボードゲーム」つながりで友好姉妹都市提携をしているんだそうだ。

「ウチの市、人間を駒にして将棋やってるんだぜー!」「えっ? ウチも人間でチェスやってるよ」「おお、じゃあ友達になるか」「なろう、なろう!」

そんな感じだろうか。いいなあ。そんな友達同士なら絶対喧嘩しないだろうな。ちなみに人間チェスは、毎偶数年に行われていて、今年も9月にあるそうだ。……ふーん(行ってみたい)。



すっかり一日中会場に居座っていた。なんだろう、ここ、とにかくみんないい人ばかりだ。人間が将棋の駒になっているというあり得ない感にも全然慣れ、ああ、私も将棋をちゃんとやってみたいなあ、いいお祭りだなあと、しみじみ感動していた。

ん? 武者の格好をした人間が駒で「人間将棋」って、それってやっぱり何か変だよ、面白すぎるよ! と再び疑い始めたのは帰りの新幹線が東京に着いた頃だった。私は何をこの目で確かめてきたんだろう。山形で夢でも見ていたというつもりか。

ええと、つまり、旅っていいものですね。

まつりのあと

 

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