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特集


エキサイティング火曜日
 
犬の障害物競走

犬のイベントに行ってみたいと思っていた。

盲導犬や、羊を追う犬を見るたび、仕事のある犬はどこか普通の犬と違うなあと感心していた。その延長で、ドッグショーや競技会でトップに立つ犬というのはどんな表情をしているのか、気になっていたのだ。

調べたところ、直近で「アジリティー競技会」なるものがあることを知った。とある真夏日、炎天下のもと、川崎球場で行われた大会にお邪魔してみた。

(text by 乙幡啓子



始めと終わりの赤い部分は着地していなければならない。野球のベースのような役割。
手を打ちながら導く。犬もそれに応える。
強く指差して指示。「とべ!」
ジグザグをこなす。これどうやって教え込んでいるんだろうか。
漫画みたいに、突進の勢いでチューブのコーナーがボーンと膨らむ。

アジリティー競技会とは

まあ言ってみれば「犬の障害物競走」だが、障害物をクリアする犬とリードする人が一体となって競うドッグスポーツ、なのだそうである。

競技は6部門。「アジリティー競技」と「ジャンプ競技」があり、基本はハードルを飛び越えたりポールの間をぬって走るものだが、アジリティー競技はそれに歩道橋やシーソーなど、タッチ障害(定められた位置に必ず犬の足が着地していなければならない)が加わる。

それぞれの競技が3つの難易度に分かれるので6部門となる。

いろいろな障害が用意されているが、これは大会当日に知らされる。どれをどの順番にクリアして行かなければならないかを当日コース検分して覚えこむ。犬が覚えられなかったりする場合もあるがそれはまた後ほど。

計測開始!

競技は、飼い主の合図で走り出すと計測開始。同時に犬が猛烈に走り出す、それを飼い主が導いていく。その様子は真剣そのものだ。導き方も十人十色だ。

・漫才の始まりのように、かがんで手をはたはた打ちながら横走り
・「アワアワアワ・・・」と、物語に出てくるインディアンさながら
・無言で強い指差し

飼い主もいろいろなら、犬もいろいろだ。犬種を問わず、不器用なのもいれば利口なのもいる。ジグザグのポールをぬって進むところなど、やっと小回りが利いている犬もいれば、サクサクこなす犬もいる。

幼稚園のころの障害物競走、3本並んだ平均台からわざわざ人の並んでいるところについてったくらい鈍くさかった私には、なかなか泣けてくる有り様だ。

上手い演技は見ていて爽快

最初は下のランクの競技から始まり、だんだんレベルが上がっていく。ランクが上の出場者や、世界大会の常連など、上手い人の演技は見ていて気持ちがいい。指図どおりに、流れるように犬が駆けていくのだ。

実際、減点のない演技のときはギャラリーからため息がもれる。「鳥肌がたっちゃった!」と声があがる(逆に失敗したときなど、大勢の「ああ〜・・・」という残念声が混声合唱するので見ていてつらいのだが)。

見ている私も、犬がクリアするのが難しい障害を難なく越えたときなど、いつのまにか「おお!」と声を発していた。テトリスが上手い人のプレイをじっと見ている感じだろうか、失礼を承知で言わせていただくと。あるいはピンボールのほうが近いかもしれない。


 

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