いきなりすごいテンション
カエルである。金色である。目が赤である。その皮膚感、堂々とした五段腹、鋭利な爪、口にくわえた五円玉みたいな硬貨。しかもゆっくりと回転しているのである。つっこまなくてもいい場所を探す方が大変だ。何でまたエントランスにフィーチャーされたのかは不明だが、このカエルはお金を司る神様なんだそうだ。
早くも完全に取り乱す私を横目にチュンさんはサクっと入場券を買ってくれていた。
「ちょ、ちょっとチュンさん、これ凄い!凄いですね!」
「中はもっと広くて凄いですよ」
どこか誇らしげに笑うチュンさんに差し出されたパンフレットを見る。 ……広い!
10年前にオープンしてから徐々に拡張し、現在何と約106ヘクタールもの広さだそうだ。106ヘクタールって遊ぶ場所の広さじゃないだろう。畑とかの広さだろう。
中には全部で40ものアトラクションがあるらしい。建っているだけのモニュメントをはじめ、水族館やら動物園やら観覧車もある。このテンションのまま最後まで持つんだろうか…。とにかく気合いで全体をざっと回ってみることにした。
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