「あーーーーーーーー!!」(高い声)
「あーーーーーーーー!!」(低い声)
声色を変えて試すが上手くいかない。やっぱりダメか…
時間はまだ午前中。園内にいる80%の人が寝ころんで涼んでいる。 明らかに安眠妨害行為だ。すみません、模様さえ浮かび上がればすぐ帰りますんで。
「そんな大っきな声あげて、発声練習ですか?」
むやみやたらに叫びまくっていると、犬の散歩をしていたおじさんが声をかけてきた。慌てて、音の振動を調べているのだと答える。
「学生さんの自由研究か、エライね、学校どこ?」
「え? あ、A短大です(思わず卒業校を口走る)」
「声出すなら、もっとお腹から出さなくちゃあなあ! ふっと、こう、息を出すようにさあ、まあ頑張ってねえ」
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腹から声を出せ、とのお告げ
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確かに私の声はかなりハスキーで低い。役者の友人に「喉に負担かかる声の出し方してるよね」と言われたこともある。ちょっと大声を張り上げただけなのに既に喉がガラガラだ。この声では響きが足りないのかも知れない。
学生に間違えられた喜びを忘れるほど、おじさんのアドバイスに大きく納得。 お腹を意識していわゆる「いい声」を出すようにしてみた。
あーーーーーーーーー!!(意識的にはいい声)
あーーーー!!あああ!
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水玉模様が!!
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出た、出ました!模様!なるほど、お腹から出す声はよく響くということか。「ガラスの仮面」でも月影先生がマヤに執拗に腹から声を出せと言っていた。先生の言っている意味が今なら私にも分かる…。
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