序章としての混沌
そういうわけでやってきた香港。ちょっと町をぶらぶらしただけでも、上の写真のようなみやげ物屋の軒先が目に入ってくる。めでたいのか、単にやけくそ気味なのか、もうわからない感じだ。
エネルギッシュというかなんというか、有無を言わせない何かが迫ってくる。
この「女人街」と呼ばれる繁華街は、東京で言うとアメ横のような街だろうか。品物がところ狭しとゴチャゴチャ並んでいる雰囲気を含めて楽しむ場所なのだと思う。
品ぞろえやディスプレイもかなり不規則。ちょっとしゃれた竹製のバッグの下に、ムカデやサソリの標本が並べられていたりする。
これではバッグを見たいと思ってもやめてしまう人もいるのではないだろうか。そういう葛藤を乗り越えられる人だけに買ってもらえばいいということなのだろうか。
洋服類もいろいろあるのだが、アジア地域の製品にはよくあるように、日本の文字がなんだか違う風になっているものもいくつか見られた。
靴下に「松木さゆりさん」と書かれても、どう受け止めていいのかわからない。
なにがどうねじれてこうなるのだろう。最新型のたまごっちも並んでいると思ってよく見ると、「たまこっは」って書いてある。
ウエストバッグも爆発的な品揃え。こういう勢いが世界最長のエスカレーターをこの街に作らせたんだと思う。いよいよエスカレーターに行ってみたい。
|