「昔はこんなに大層じゃなかったわよ。最初は売店がきれいになって、それから売店の前に出店が出るようになったでしょ、そうしたら次の年はベンチが出るようになって、で、テントが立って。こんなお土産が並ぶようになったのってここ2、3年じゃない?」
と母。そうだよねえ。ここまでの盛り上がりはさすがに身に覚えがない。
すみっこの方にはコインロッカーまで設置されていた。来年はどう大きくなっていくのか。もうほとんど生き物だ。
民家もノリノリ
駅から曼珠沙華の咲く巾着田へは団地とは逆方向に、細い道を通って10分ほどいく。周りの民家の皆さんはさぞガヤガヤうるさくて困っているのではと思っていたが、通ってみるとなんとご商売を始めている家が続々と。
野菜、お饅頭、水ようかん、観賞用に干したトウモロコシ、カボチャ、ガマの穂、稲穂、誰が書いたのか曼珠沙華の絵の入った色紙まで。一大ガレージセールの様相だ。
たくましい。ハイカーの方々も興味深げに立ち止まって野菜を物色していて、家の人(店の人?)もチャッチャと商売に精を出している。ほとんどプロだ。
途中、小学校だったか中学校だったかの社会科見学で来たことがある豆腐屋さんを通りかかったが、こちらもかきいれ体勢で普段の店舗を外まで拡張して頑張っていた。
「お豆腐ご試食どうぞー」って。路上でざる豆腐まで配るやる気ぶり。おかみさんに「曼珠沙華シーズン、もうかってますかっ?」と勢いで聞いてみたら。「おかげさまでっ」とノリノリだった。 |