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チャレンジの日曜日
 
ペット探偵に挑戦!

リョータ君。
地図に色を塗って捜索状況を把握する。(諸問題によりボカシてあります)

捜索開始です。

さっそく実際の捜索に同行させていただきました。今回捜索するのは雑種のオス猫、リョータ君。1週間前に突然飼い主さんの前から姿を消したそうです。
「基本的に1匹の捜索に合計3日かけます。リョータ君の捜索は2日目なんですが重大な手がかりはまだ見つかってませんね」
ちなみに、飼い主さんはお仕事中なので会うことはできなかったんですが、“良く太って”いるから良太=リョータと名づけられたそうです。

まずは飼い主さんのマンションの周辺に向かうことにしました。
「ネコはね、あまり遠くに行かないんですよ。依頼主の隣のマンションなどで見かけることが一番多いですね。中には自分のマンションの植え込みに隠れていたりとかもあるんですよ」
たとえ見慣れた飼い猫であっても、依頼主が一生懸命探しても見落とすことはよくあるらしい。だからネコの捜索の場合は依頼主の住む場所の近辺から当たっていくのが鉄則だという。

「捜索状況を把握するために、この白地図にマーカーで色を塗っておくんです。ピンクのマーカーでチェックをしているのが住人に話を聞いたところ。黄色いマーカーがチラシを配ったところ。そして赤いボールペンで印をつけてあるのが他の野良猫が居る場所です」
野良猫の居る場所をチェックしておくと参考になることがあるらしい。たとえばおとなしい家猫は近くに野良猫が居ない場所に潜んでいることが多い。というように。こうやって地図にチェックをつけてあたりをつけていくのはなんだか探偵っぽい。


何か気になる様子の比嘉さん。 おもむろにチェックする。
見るとその先には猫が入り込みそうな穴がありました。 似てるけど違う猫発見。

チェックシート。
チラシ。

ぶっちゃけ地味な作業の連続です。

しばらく同行するもそれほど劇的な瞬間は訪れない。茂みを掻き分けたり、穴の中をのぞいたりと地味な作業が続く。と、いうわけで地味な捜索の間にペットレスキュー的捜索の流れを大まかに紹介しようと思います。

1、依頼主に詳しく事情聴取。

チェックシートに記入してもらうのはペット名からはじまって、行方不明になった日時、特長、性格や好物、またたびが好きかどうかにいたるまでおよそ50項目のチェックシートを埋めます。
ここで重要なのはペットのことを細かく聞くと同時に依頼主と信頼関係を築くことだそうです。

2、次に依頼主にもらった写真や簡単な特長を元に、ポスティング用のチラシを作成します。
ここまでが下準備。いよいよ捜索を開始します。今回は猫の場合の通常の捜索方法。

3、まず依頼主の証言によって広めに捜索するか、狭めに捜索するかを決めます。依頼主の家から円を描くように捜索をはじめるんですが、実際に逃げていく瞬間を目撃した情報がある場合は円形の捜索範囲から扇形に捜索範囲を狭めることができるようです。


目撃証言がなかった場合(円形)。 目撃情報があった場合(扇形)。

4、普段の行動範囲を調べても見つからなかった場合は早めに公共機関(保健所、役所、警察など)に連絡しておく。特に犬の場合は保健所に預けられていることが多いらしい。

ちなみに犬や猫が逃げるのは飼い主や飼い主が他に飼ってるペットとの不仲だけが原因ではなく、工事中の騒音にびっくりして逃げる、突然野良猫に襲われるなどさまざまな原因があるようです。
ペットが逃げたからといって、必ずしも飼い主が嫌われたということではないようだ。


聞き込み調査中。


 

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