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はっけんの水曜日
 
最安値中古CDを探せ!

かつて、私は個人的に「CD本位制」を導入していました。
これは1単位をCD1枚の金額=約3000円とし、それを念頭に生活するというものです。
「きのうの飲み会、ダメだったなー、CD2枚分(6000円)には相当しなかったなー」とか、
「あのTシャツ、あんな生地うすくて、CD1枚分(3000円)より高いのは納得できない」とか、
「この単行本、CDの半分以下(1500円)でこんなに面白いなんて!」とか、
すべてをCDと比べていました。CD*枚分の楽しさ……というのが基準だったのです。

でもここ数年で、その価値観は大崩壊。
中古CDの値段が、どんどん安くなっているからです。
私の頭も混乱中。

こうなったら、もうヤケクソです。
東京でいちばん安いCDを探してやる! ……というわけで、歩いて調べてみました。

(text by 大塚幸代

●とりあえず秋葉原に行ってみた

パソコンもゲームもアニメもあまり詳しくない私は、たまーにしか行かない



街、秋葉原。
確かアキバには中古CDのワゴンが結構あったはず……と思い出しながら、まず行ってみたのは「ロケット本店」。



あった、あった、ありました。レンタル落ちのCDがワゴンにたんまり。
マキシシングルは105円均一です。



「うーん、中古シングル105円っていうのは、さほど珍しくはない値段だよなあ」と思いながら奥を見てみると……うわ、アルバムばかり置いてあるコーナーもありました。
う、210円!
にひゃくじゅうえん!?



かなりの安値です。思わず必死になってCDをあさります。
10年以上前に出た古いCDと、2年ほど前に出た新しめのCDが混ざっています。ちょっとマイナーなインディーズバンドなどの盤もあり……日本のロック/ポップスに詳しい、少々マニアックなレンタル店から流れて来たものなんだろうなあ、と想像しました。
ジャケットが汚れていたり、なかったりするものも多々ありましたが、まあそんなことはいいのです。210円だし。



購入したのは、
『ザ・ブルーハーツ/オリジナル・カラオケ?氈x(89年/210円)
なんとカラオケです。ブルーハーツの演奏で歌えるわけです。こんなCDもあるんですね。
『Art.No.5』フーバーオーバー(03年発売/210円)
サンリオ「ベビーシナモン」のCMソングもやってた、女子ボーカルバンド。これはセカンドですが、ファーストは定価で買いました。
『アフロ・ガール』ルルーズ・マーブル(97年発売/210円)
ガールズガレージバンドです。女子バンドが好きなので、ワゴンセールで見つけるとつい買ってしまいます。
『EXPO2001』ピチカート・ファイヴ(93年発売/210円)
人に貸したまま帰ってこないCDを買い直しました。210円だし。
『夜の幸』原マスミ(89年発売/210円)
アナログで持っているアルバムを買い直しました。210円だし。
『アイスル』有頂天(87年/210円)
学生のとき、友人に借りてカセットテープに落としたCDを買いました。懐かしい。
『恋のウー・アイ・ドゥ〜ザ・ベスト・オブ・リンジー・ディ・ポール』(93年/210円)
『ミュージック・フロム・ザ・フィルムズ・ハル・ハートリー』(97年/210円)

これは洋楽ですね。定価では買うのを悩むところですが、210円なら気楽に買えます。



もう既に、自分で持っているCDも、思わず買ってしまいました。
『Three Cheers for Our Side』Flipper'sGuitar(89年/210円)『犬は吠えるがキャラバンは進む』(93年発売/210円)『JAZZ JARSEY』Various Artists(92年/210円)
こちら3点。
ジャケットもなく、こきたない状態でしたが……「私の青春の音楽が、こんなところにこんな値段で、放り捨てられているのは、いやーん!」という気持ちが働いたのです。
いや、買ってどうするんだ……? とも思いましたが、そうせずにはいられませんでした。

次に、アキバに何店舗もある「リバティー」へ。



こちらは「少々リリースが前の、未開封CD」(これは中古とは言わないのか、新古品?)がたくさんありました。


とりあえず市井紗耶香は50円。

びっくりするほどの均一値段のCDはありませんでしたが、種類が多く、やはりアイドル、アニメ、声優系のものが充実。最新のCDも安く置いてあります。
「あのCDが欲しい!」という目的を持っている人には、見つかれば割安で買える、良い店なのだと思います。
私はこちらでは購入せず。

次に「ヤマギワソフト U-shop」へ。



こちらには100円均一のコーナーがありました。古めの、10年以上前の作品がほとんどでした。バンドブーム時のバンドや、大江千里、永井真理子など。昔たくさん売れたCDたちです。
私はそのコーナーから、3枚ほど買ってみました。



『KOIZUMI IN THE HOUSE』小泉今日子(89年/105円)
近田春夫プロデュースの名盤。小西康陽も楽曲提供しています。よくワゴンセールで見かけるCDではありますが、この100円というのが底値かな……と思います。
『LOVEMARINE』ヴィーナス・ペーター(91年/105円)
『ビッグ・サッド・テーブル』ヴィーナス・ペーター(93年/105円)

日本の初期ネオアコ/ギターポップ・バンド。ファースト『LOVEMARINE』は当時、定価で買いましたがどっかにいってしまったので買い直し。ラストアルバム『ビッグ・サッド・テーブル』は未聴だったので買ってみました。

しかし悲しい値段です。

●ロケット本店
東京都千代田区神田佐久間町1−14−1
●リバティー
東京都千代田区外神田3-14-6恵光ビルB1にある1号店のほか、8店舗あり。
●ヤマギワソフト U-shop
東京都千代田区外神田3−12−4 2号店もあり、こちらは東京都千代田区外神田4−2−7



 

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