シャトーとは、ワインをぶどうの栽培、醸造からビン詰めまですべての工程を行える場所の呼び名である。
茨城県は牛久市に、シャトーカミヤという場所がある。ここは現在、美しい庭園を見ながらワインと料理が楽しめる憩いのスポットだが、元は、ワイン黎明期にあたる明治時代に作られたシャトーである。
ここになぜか石像がある。 それも歴史上の偉大なる人物の石像が十数体も並べられているのだ。 一体、何の為に?
べつに迫らなくてもいいようなどうでもいい謎に猛然と迫ってみた。
(Text by T・斎藤)
シャトーカミヤとは
石像の謎に迫る前に、まずは シャトーカミヤとはどういう場所なのか? 簡単に説明したい。
明治36年(1903年)、本格的な国産ワインを作る工場としてシャトーカミヤは作られた。明治と言えば、まだワインそのものが珍しかった時代。まさに国産ワインの黎明期において、その発展に大いに貢献した場所である。
現在のシャトーカミヤは、レトロな建物と庭園を眺めながら、ワイン飲んだり肉食ったりできる憩いのスポットとなっている。 当時の建物をそのままレストランや喫茶店にしているので、雰囲気もバッチリ。デートにも最適。しかも入場は無料。 ワインがテーマの場所なんで昼間から気兼ねなく酒が飲めるのもいい。
バーベキュー施設もある。 桜の木がたくさんあり、4月には花見客でバーベキュー場はいっぱいとなる。 ワインと肉、桜。かなり最強の組み合わせと言えよう。
ワインセラーには、いろいろなワインが並んでいる。私は酒の種類とか詳しくないのでよくわからなかったが、好きな人が見ればいろいろ楽しめるに違いない。
ワインの博物館
かつての醸造場は、現在はワイン資料館になっている。 その1階部分はワイン貯蔵庫。(展示用だと思うが。) ここは夏でも涼しく、カブトムシのような匂いが漂う。 薄暗い空間に巨大な樽が並ぶ。
2階が資料コーナーになっており、ワインの歴史とか製造法などがわかる。 資料館への入場も無料。良心的だ。
と、以上がシャトーカミヤの概要である。 さて、次ページから問題の石像の件に入っていきたい。