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特集


ひらめきの月曜日
 
かき揚げエブリデイ

明るすぎる外観。もちろん食券制
立ち位置から厨房モロ見え

当然立って食べます

「富士そば」は、都内いたるところにある立ち食いそばのチェーン店。24時間営業の店鋪もあるので、飲んだ後でお世話になったことのある人も多いことでしょう。

麺の種類が多いのでついつい目移りしてしまうが、今回はかき揚げを食べることが私の使命だ。

さっき食べたの蕎麦の量が少なかったので連食するのは少しも苦にならないが、いかんせん「もうちょっと味の余韻を楽しんでいたい」という思いが少しだけ邪魔をする。訪問する順番を間違えたか。

店はおばちゃんが一人で切り盛りしていた。
食券を出すと「そば?うどん?」と聞いてくるので「おそばで」と即答して待つ。
コートも脱がず、マフラーも取らず、ただ待つ。当たり前だが立って待つ。

周囲はオジさん、もしくは若い男性でいっぱいだった。新聞を広げるでもなく誰かと会話するでもなく、出された蕎麦をただ黙々とすする男達。ここでは強制的に食べ物と1対1にさせられるせいか、皆が真摯な気持ちで食に対峙しているように見える。

「まぁ気のせいだろうけど」などと思っているうちに、あっというまに蕎麦が出てきた。


さっきとは違い、とてもカラフル

箸で持っても崩れないくらい衣がしっかりしたかき揚げで、蕎麦を持ち上げるたびに「オレも一緒に口に入れてくれ!」と言わんばかりに衣がまとわりついてくる。
思わず「邪魔」と思ってしまったのは、いましがた高い天ぷら蕎麦を食べてきたせいだろうか。ああ、やっぱり回る順番まちがえた。


これだけふやけてもボッテリと箸で持てる。

ただ、340円という価格を考えれば納得の味だ。喫茶店で飲むコーヒーより安く、かき揚げの乗った蕎麦が食べられるなんて考えてみればすごい話ですよ。ところで喫茶店の物の値段って「椅子への座り代」も確実に入ってますね。

ちなみに店内滞在時間、約5分。立ち疲れしてるヒマもない。ただ、さすがにかき揚げの連食で胸がやけた。次は是非、他のメニューも食べてみたい。


印象:揚げたてでもなければ熱々でもないが、こういうタイプのかき揚げが無性に食べたくなる時もある。この店のかき揚げは、これでいいんだと思った。小麦粉好きにはたまらないことだろう。


店で食べるかき揚げは、さすがにこのあたりが底辺らしい。でも店を飛び出せば、まだまだ底まで潜れます。次、潜ります。


 

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