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特集


はっけんの水曜日
 
スープ焼きそば紀行〜知らない人と温泉1泊編〜

群馬県太田市のヤキソバ栃木県栃木市のヤキソバに続き、今回もヤキソバを食べる旅に出てみました。

栃木県・塩原温泉に「スープ焼きそば」なるものが、あるというのです。

当初、「ひとりで日帰りしよっかな……」と考えていたのですが、東京から日帰りするには、あまりにも距離的にキツイということが分かり、1泊することに。
調べたら、新宿から往復バス、休前日1泊夕食朝食つきで13000円(平日だとなんと1万)の、格安パックがあるじゃないですか!

よっしゃ、行ってみるかと、デイリーポータルのライター・タカセさんを誘ってみました。
しかし、彼女とはいつも遊んでいるので「いいね温泉は〜」「いいね〜」「気持ちいいね〜」「サイコーだね〜」「ね〜」「ね〜」………とか言ってダラダラダラダラするだけで終わりな気がしたので、他の人も誘おう、ということになりました。
……でも誰を?
そこで、ソーシャル・ネットワーキングサイト、ミクシイで、「温泉に行きたい人、女子、もしくは女子っぽい人募集!」と、メン募してみたのです。

1回しか逢ったことがない方と、1回も逢ったことがない方が連絡をくれました。

知らない人と1泊旅行。ドキドキです。

(text by 大塚幸代

集合は新宿新南口、ハイウェイバス乗り場。タカシマヤのほう、ユニクロとコンビニのあるあたりです。

実は連絡をくれた方のうちの1人は、男子でした。年齢は20歳だとか。「……女子っぽい、と自己申告するのなら、まあ、いいかあ……」とメンバーに入れてしまったのですが……。

「こんにちわー」
現れたのは、成宮寛貴くん似のキレイな青年。
え、ええー?
「おはようございます。……ほんとにハタチ?」
「そうですよー」
「干支、って、ネズミ?」
「ネズミですよ」
……私もネズミだ。
「(……べつに女の子の格好はしてないなあ)着替えとか持ってきました?」
「はい、パンツを」
「あ、パンツね……私も持ってきました」
「……大塚さん、背、でかいですね」
「あああ……よく言われます」
そのあと、もうひとりの参加者の田中あずささん(デイリーポータルのライターでもあります)、タカセさんと合流。
「おはようございます」「よろしくお願いします」「よろしくー」
お互いの名前だけ紹介しあって、バスに乗り込みます。




ここからハイウェイバスを利用するのは初めてです。電光掲示板と、ちいさなミヤゲもの屋さんがあって、ちょっと空港みたいな雰囲気。
バスに乗り込むと、旅テンションがあがっていきます。

雪のちらつく中、バスは激走。



しかし朝早かったので、皆、爆睡。




私はひとり、CDウォークマンを聴きながら「大丈夫かな〜…。いやまあ、なんとかなるだろ〜」なんて、考えておりました。

……約3時間で、バスは塩原に到着。まずはヤキソバを食べに行くことに。



ここが元祖スープ焼そばの店、釜彦食堂。有名店なので、店内にはサイン色紙がいっぱい。

スープ焼そばを4つとビールを頼んで、とりあえず乾杯します。




「お、昼ビールですか!」
「昼ビールですよー。旅だもん」
「じゃあ、今回はよろしくおねがいしまーす」
「しまーす」
「……というわけで、最初ははじから自己紹介を……しましょっか!
ええと、私は、お、大塚です。フリーライターをやってま〜す」
「タカセです。デイリーポータルでライターをやってます。普段はDTPデザインの仕事をしていますー」
「田中です。私もデイリーポータルでライターをやってます。普段は会社員をやっていますー」
「サカモトです。僕は某ゲーム会社で働いています」
「ゲームの、どんなお仕事を……」
「あ、企画です」
「……で、女装をたしなんでいる、と」
「はい、でも普段はしませんけど」
「いつやってるんですか?」
「友だちのクラブイベントとかで、面白がってやってるだけです。ナースとかチャイナとか。
そんでその格好のまま、ふっつーに『よろしくお願いしま〜す』とか言って、フライヤー配ったりしてます」
「じゃあべつに、女装が趣味ってことじゃないんですね」
「うーん、面白いことが好きなんです! でも今度は、女装して街を歩いてみよっかなーと思ってます」
「……そ、そかー」
「でも全然男とか好きとかじゃないですよ。女の子大好き!」
「へ、へえー」
「しかし、アレですよね、20歳にしては、落ち着いた雰囲気ですよねえ」
「うん、たまに25歳以上の人に、敬語つかわれたりします」
「ていうか、なんというか、若作りの30代みたいですよねえ」
「はははは」

……サカモトくんのナゾっぷりをさぐっているうちに、スープ焼きそばが出てきました。




「……なんかラーメンみたいなルックスですね」
「さっき、壁にはってあった新聞記事読んだら、『出前のときにヤキソバとスープを運ぶとこぼれて不便なので、いっしょにしたのがきっかけ』って書いてありましたよ」
「それ、すごいキッカケだなー」
「しかも50年の歴史があるとか」
「古いんですねえ〜」
「しかし味は……」
「ラーメンのつゆに、やきそばのメンをぶち込んだ、って味ですね」
「まずくはないですよ」
「(小声で)ちょっとインスタントラーメンっぽい味、しません?」
「そう言われればそうかもねえ」
「でも、決してまずくないですよ」
「まずくはない」
「うん、これはこれで…」
「……ていうかこれ、具に、とり肉とブタ肉が入ってませんか?」
「えー? 私のとこ、トリしか入ってなかったなー」
「私もー」
「わけわからんなあ」
「……でも、こういう有名メニューあるといいですよねえ。みんな食べていくし」
「だねえ」
「あ、私の実家、飲食店やってるんです」
「へえー」
「店って、1日*円儲かれば、まわっていくんですよ。で、こういうメニューとかあるといいなあって思って……」
「そうだねえ」
「でも両親、若いわけでもないし、無茶なメニューをつくって忙しくなってもアレだし……」
「なるー」


お客様用の落書き帳も置いてありました

食べ終わってから宿まで移動。田中さんのこともサカモトくんのことも、食事中に話した時間分しか知らないままに、雪の中、テクテク歩きます。

 

山の木が白いです

「あ、あれは!!」
「足湯だ」
「足湯だあーー!!



公共の足湯に、躊躇なく足を突っ込む私たち。

「すげー気持ちいいー」
「いいねえー」
「でもこれ、足を出したときに寒くなっちゃうんじゃ…?」
「あ、ヤバいかも……」
「しかしあの向かいにある、ゆっくりセンターって看板、なんなんですかね?」




「なんなんだろう?」
「わかんないなー」
「あ、私、あっちにある吊り橋、渡ってみたいー」
「じゃあ渡ろう!」


「おお、揺れますねえ」
「足もと、こわーい!」
「キャー!」
「で、旅館はどこなんですかね?」
「こっちだと思うんだけど……」

途中で道に迷ってしまい、旅館に電話をかけて、道をきくことに。
……でも説明されても、さっぱり理解が出来ないわたくし。

「ご、ごめん、タカセさん、電話かわって……」
「え、ええ!?」


道案内たずね中の背中。怒ってる?

「……道、わかった。思いっきり間違えてるよ」
「も〜大塚さーん、だめですよー」
20歳に怒られるわたくし。
「ごめんよう〜」

そしてパーティーはなんとか、宿にたどりつきました。


地味なお宿です。予算の都合上…。
 

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