どういうわけかハムカツが好きだ。
子供のころ裏の家が肉屋で、おつかいでよくハムカツを買いに行ったりしたせいだろうか。
大人になってからはしばらく遠ざかっていたのが、最近よく飲み屋のメニューで見かけるようになり、再びハムカツが気になりだした。
ハムカツってなんなんだろう。
あんまりそう考えてはいけない食べ物かもしれないが、ハムカツで育った人間としては、もっとハムカツをいじってみたい。いろいろ作って検証してみたいと思う。どうかついてきてください。
(乙幡 啓子)
ハムカツ行脚
ここ最近、飲み屋で「ハムカツ」を見かけると、必ず頼んでしまう。「オツさん。またですかー!」「本当、好きだよねぇ」などと言われながら頼んだ、ハムカツ行脚の道のりをちょっと紹介しよう。
肉屋のハムカツでも「チーズをはさむ」というメニューは一般的になっているかもしれない。うちの近所の肉屋さんのは、いきなり「カマンベールチーズ」がはさまっている。
上の写真は、仕事場の近所の居酒屋で。肉はお店独自のやり方でハムにしているそうだ。
「ハムカツ」といえば、「質の決して良くないようなハムまたはソーセージを薄くない衣で揚げたもの」と相場は決まっていたかと思ったが、こんなサラブレッドみたいなハムカツもあるのだ。馬にたとえるのもどうかと思うけど。
厳密には上の弁当のは「ハム」カツではない。が、薄い肉を(重ねてはいるが)揚げているという点で、示唆に富んでいるのでは、と思い取り上げた。
食感も、「層になった薄いものに歯を入れる」快感が味わえ、なかなかだった。ハムで応用しても良いかもしれない。なおもハムカツについて考える日々が続く。