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はっけんの水曜日
 
むやみやたらと調べたいの

「……あんたキモい!!」
ときどき、そう言われる。
好きなバンドの資料を収集して、スクラップしたやつとか、データのリストを作ったやつとか、そういうの見せると「げえ」とか言われる。
自分は当たり前のようにやっていることだったので、「なんでキモがられるのかなあ」とちょっと悩んでいたのだが、最近やっと自覚してきた。
わたし、体質が「調べ屋さん」なんだ。
あなたのまわりにもいませんか、何かにやたら詳しい人。何かを調べるためならば、まったく労力を惜しまない人。
調べて調べて、まとめてまとめて……。ああいう作業は、やっているうちに気持ち悪くなるか、気持ち良くなるかのどちらか。あれは、一種のトランス状態なんだと思います。
ここでは仮に「調べものハイ」と名付けてみましょう。
今回はその「調べものハイ」の世界に、あなたをいざないます。
さあ、狂乱の渦へ。

(text by 大塚 幸代

なにはなくとも国会図書館

あなたは国立国会図書館に行ったことありますか。
ない方、それはたいへんにもったいないです。ほんとうにつかえるデータベース(何せ国が管理してるんですからね)、それが無料で閲覧出来るんですよ! これ、ものすごいことです。
身分証明するものさえあれば、誰でも入れます。18歳以上の大人でないと、駄目ですけれど。ああ大人でよかった。


そんなわけで、


久々に来ました、国会図書館。
場所は国会のそば、おまわりさんが点々と立ってる、ホットスポットでございます。

ここ、管理がきびしいので、荷物はロッカーに預けなければいけません。



置いてある透明ビニールの手提げ袋に、貴重品やらノートやらペンやらをうつしかえれば、


入館準備完了。

(ここから先、撮影禁止なので写真がほとんどなくなりますが、御容赦ください)

うーん、やたら天井が高い。さすが、国立です。
そして中には、整然と並ぶパソコン、そして小奇麗な係員たち……。

……実はわたくし、2年ぶりくらいにココに来たんですけれど、だいぶシステムが変わっておりました。
大幅にパソコン導入! 以前は紙にいちいち記入しないといけなかったことが、一度利用者カードを作ってしまえば、あとは簡単。
カードを端末にセットして、見たい資料を検索して、プチっとクリックして申し込めばオッケー。
あとは待つだけ。電光掲示板に、自分の番号が表示されたら、「ご所望の資料をカウンターにとりにきてくださーい」のサイン。

しかも!
今回、初めて知ったんですけれど、なんと一度会員登録すると、webからも、検索と貸し出しの申し込みが出来るんですね! 自宅と国会図書館が直通なんて、まじで!? もう世の中めちゃくちゃ便利になってますね。

>>NDL-OPAC  国立国会図書館 蔵書検索・申込システム

国会図書館に直接来れない地域の人でも、郵送で登録ができる模様。
しかも資料のコピー&郵送も、webから申し込めるようになってます。すっごいなあ、インターネット。

……数年前に通ってたときは、もうエンピツでいろいろ手書きして、「小沢健二の資料でお待ちの大塚さまー!」とか、恥ずかしい呼び出しなんかされたりして、大変だったのに。

 

でも、細かい検索には、やっぱりコツが必要

……で、まあ便利にはなりましたし、以前は出来なかった「雑誌の、記事単位の検索」も出来るようになってきているんですが、まだまだデータベースは完成していないようで。

例えば、記事検索で、「小沢健二」で検索してみましょう。ぽちっとな。
……ゼロ件。

「椎名林檎」では?
……5件。うち、2つが学術論文(「椎名林檎における歌の解体と再生」とかなんとか)。あんなに売れたのに?

「エヴァンゲリオン」
……7件。あれ、あんなに社会現象にまでなったのに?

というわけで……実際に所蔵してる書籍に、「椎名林檎」のことが5件しか載ってない……ということでは、ないのです。単にデータになっていないのです。
なので、どこに載っているのか? というのを、下調べしていく必要があります。

例えば林檎さんのセカンドアルバムについての資料が欲しかったら、

*セカンドアルバムの発売した日時を調べる
*その前後に発売されている雑誌をピックアップ、総当たりする

最低限、このくらいはやっておきましょう。


 

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