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特集


ロマンの木曜日
 
光ファイバーで糸電話

以前、当サイトにて「糸電話で市外通話」という企画をレポートした。その時は、多摩川を挟む75メートルの糸電話に挑戦し、見事、市外通話を成功させた。あれから2年、通信を取り巻く環境は日進月歩。今や光ファイバーによる大容量データ通信が主流となりつつある。
そこで、今回はその光ファイバーケーブルを使って糸電話に挑戦したいと思う。光ファイバーのケーブルを使うことで、前回よりもクリアな音で会話のやりとりが出来るのではないか。しかも高速で。

と、糸電話の根本的な仕組みを分かってない感じを残しつつ、僕が考える第3世代糸電話に挑戦します。

(text by 住正徳


秋葉原で光を勧誘するキャンペーンガールたち
看板に「光ファイバー」
これが光ファイバーのケーブルだ
光ファイバー糸電話を作る

光ファイバーのケーブルを探す

光ファイバーで糸電話を試すには、光ファイバーケーブルが必要だ。
しかし、光ファイバーのケーブルなんて見た事もなく、どんなものなのか想像もつかない。試しに近所の電気屋さんに光ファイバーのケーブルを置いてるか聞いてみたが、「この人は何を言っているのか」という顔をされ、家庭用のAVケーブルを差し出された。赤、白、黄色のジャックがついたコード。さすがにこれが光ファイバーケーブルじゃない事は分かったので、丁重にコードを戻して店を出た。

秋葉原に行こう。あそこに行けば大抵の物は手に入る。

そして、秋葉原。駅周辺では某接続業者が「光」への加入キャンペーンを繰り広げていて、キャンペーンガールが道行く人たちを熱心に勧誘していた。「100メガ占有ひとり占め」。確かに「光」に用があってやって来たが、必要なのは「線」そのものであって、回線契約ではない。キャンペーガールを避けて、電気街に入る。

コード類を販売している店舗をいくつかまわるうち、「光ファイバー」という看板を見つけた。

店に入り光ファイバーのケーブルについて聞く。

・ガラス製とプラスチック製のものがある。
・マルチモードとシングルモードがある。
・マルチモードは短距離用で、シングルモードは中長距離用。

用途によってシングルとマルチ、ガラスとプラスチックを使い分けるらしいのだが、「用途は糸電話です」と言える雰囲気ではなかったので、「一般的なもので」と曖昧にオーダー。出て来たケーブルは、マルチモードIEEE802、1000BASE-Xというもの。何の事だか良く分からないが、1ギガのデータを転送出来る光ケーブルなのだそうだ。

つまり、1ギガ占有一人占め、である。

果たしてこの光ファイバーケーブルで糸電話は可能なのか?

林さんに反対側にまわってもらい、会話を試す。



 

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