夏に向けてダイエットをしている。いや、世間的にはとっくに夏なわけだが、それでもしている。以前は頻繁に食卓に登場した天ぷらも、フライも、しばらくの間サヨナラだ。
一大決心がニブらないように、オイルポットに入った揚げ油を処分していて、あることに気が付いた。
「これって、ほとんどロウソクだな」
油だから、当然燃えることだろう。…ん、待てよ、揚げ油以外にも燃える食べ物があるんじゃないか?
そんな好奇心から、とある夏の1日、クーラーを効かせながらいろんなものに火を付けてみました。
(高瀬 克子)
燃える種実
まずは、これを見てほしい。
実はこれ「松の実」なのだ。
ピーナッツ以上に高カロリーなだけに燃えるだろうとは思っていたが、まさかここまでとは。これじゃ、まるで松明(たいまつ)だ。
用心のために、傍らに水を張ったバケツを用意していたのだが、思わず何度もそのバケツに目が行くくらいに、盛大な燃えっぷり。
ま、それだけ油分が多い証拠になるのだろう。松の実も、しばらく食卓からはサヨナラだ。大好物なだけにツライが、辛抱するしかない。
燃えない果実
実は、他にも食卓から遠ざけている物がある。
意外だった。アボカドは、まったく燃えてくれなかった。
調べてみると、なるほど100グラム当たりのカロリーは191kcal。松の実の634kcalに比べれば低カロリーと言ってもいい。アボカドとはサヨナラしなくて済みそうだ。ありがたい。
残ったアボカドを美味しく食べて(なんの罪悪感もなく。ここ重要)さあ、次なるターゲットを燃やしてみよう。
種関係は確実なようです
ゴマを摺るのが面倒なので、ペースト状になったゴマを愛用している。これが非常にウマイ。ヤバイくらいにウマイ。ちなみに100グラム当たり599kcal。数値もヤバイ。
種実関係は、ほぼ確実に燃えることが分かった。なんだか知らないが非常に満足だ。
さて、次は何を燃やして満足しようか。「森のバター」はダメだったが、本物のバターはどうだろう。ラードは? 魚は?さあ、どんどん燃やしていこう!
…こんなことを考えてしまうのは、ダイエットのしすぎなんだろうか。脳に栄養が行ってない証拠なんだろうか。もしかしたら、食べ物に対する愛情がネジれてしまったのかもしれない。
いろいろ不安はありますが、とにかく、まるで太古の人類のように、すっかり火に魅せられております。…燃やすぞ。