ここまでは自然が作り出した石を紹介してきたが、人間が加工した石もすごさでは負けてない。ここから先は人の手が加わったすごい石を紹介していきたい。
そういうわけで、続いては高鍋町の高鍋大師にあるすごい石だ。
この高鍋大師、地元の岩岡保吉という方が古墳の盗掘に心を痛め、そこに葬られた人たちを慰霊するために開山したとのこと。
石像を見ただけでもその並々ならぬエネルギーは感じられるが、さらにすごいのはかなりの高齢まで創作を続けていたこと。「元気ですかー!」の石像には、75歳の作と掘り込まれている。
岩岡さんは89歳で亡くなったそうだが、中には86歳の作と刻まれた像もあるからすごい。
●ぼくもがんばります
とにかく石像たちの迫力に圧倒されるがままなのだが、目をそらさずにそれぞれの様子をくわしく見てみよう。
写真では高さが伝わりにくいのが残念なのだが、いずれも6〜7メートルくらいはあろうかという作品。どう解釈していいのかわからない表情にも翻弄されっぱなしだ。
はじめは恐れおののく感じばかりだったこの高鍋大師、しばらく鑑賞するうちに「こういうのもありかもな」という気持ちになってきた。人間の適応能力ってすごい。
なんだかわかんないけど、元気が出てきた感じがする。こういう時はどうして元気が出てきたのかということは考えないほうがいいと思う。深く考えずに、出てきた元気にかまけてしまえばいい。
残す石めぐりもあと1か所、続いてのところも大きさでは負けてない。