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はっけんの水曜日
 
神田川の分水路をゆく

ついに出口の明かりが見えた

さきほどの曲がり角を抜けると、車の音がいよいよ大きくなってきた。

その先に続くゆるやなか右カーブを進んでいたとき、そのさきにふいに出口の明かりが見えた。


夜の海に映る月あかりみたいな写真になってしまっていますが、昼の神田川です。
左は天井を照らすハロゲンライトで、真ん中が出口の明かり。

外の明かりがこんなに嬉しいと思ったことはない。

よろこびのあまり写真をバシャバシャ撮りながら少しづつ進む。連続写真みたいにしようと思ったけど、あらためて並べて見るとそれほど面白くないことが判明。悲しい。

このよろこびを体験したいあなたはぜひ分水路へ、といいたいけど、さっきおすすめしないって書いちゃいましたので、やはりおすすめできません。


そして出口。達成感や安堵感でいっぱいになる。

 

出口は飯田橋でした

外の景色には見覚えがある。飯田橋の駅前だ。

→地図

電車が通る音や車の音、駅前の喧騒が聞こえる。歩道橋からは手を振ってくれる方もいる。

自分から入っていったくせに、こうしてぶじ外に戻ることができたことを心底うれしく思う。出てきたばかりの出口をあらためて眺めてみると、あんなところに入っていたのかと思うほどまっくらだ。


出口を逆から眺めたところ。

駅前の歩道橋。手を振ってくれる方もいました。

右上の写真の丸い水路の入口に近づいたところ。 ここを入っていくのは危険すぎるでしょう。

飯田橋の地名の由来となる飯田橋。向こう側は飯田橋の駅。

飯田橋から上流の江戸川橋方面をのぞむ。

 

神田川やその分水路は、いつも目にしてはいても、そこに下りてみることはめったにない。すぐ近くにあるのに、ふだん行かない場所。冒険はそんなところにもあるような気がする。

都会の川も、楽しい。

分水路はたしかにちょっと危険だけど、川を舟で巡ることそのものは楽しい。

モーターボートの運転には免許が必要だけど、3メートル未満の舟を手で漕ぐ場合などは免許が不要だそうなので()、今回のように、ゴムボートでためしに漕いでみることもできる。

都会の川もなかなか楽しいですよ。
(ただし、ライフジャケットを着用し、安全にはつねにご注意を!)

神田川を行く、ゴミの運搬船。千代田区などの燃えないゴミを、お台場の先の埋立処分場に運ぶ。運河としての機能もいまだ健在なのです。

:その後、読者の方からご連絡をいただきました。現在では、動力が1.5kw(2馬力)以下であれば、免許なしでも、船外機(モーター)つきの舟を運転できるのだそうです。うーん、試してみたい。情報ありがとうございました! 2005.8.17 追記



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