どこまでも自由なアーティストたち
会場内はホールがいくつかのブースに仕切られていて各アーティストはその中で自分の作品を表現することになる。ブースの中であればどうやって使ってもいいのだ。 ということで会議机を持ち込んだだけ、というブースもあれば、気合入れて作りました、というブースもある。
このブースは箱がいち早く出来上がっていたのだけど、中身がいっこうに搬入されなかった。もしかしてこれ自体がアートなのか、と思っていたところをようやく一枚の絵が届いた。
この気合の入ったブースに展示した絵は1枚。なんともいさぎのよいアーティストさんだ。
絵は黒い点で描かれた女性。
写真家岡本ろぉさんのブース。海外をさんざん旅した末、現在は沖縄で写真を撮る生活。一度は写真の勉強をしにスタジオにも入るが、やっぱり違うと思い退社。路上で作品を売ったりしている。
HPでは主に詩のような日記のようなものを書いています、とのこと。長い旅から帰ってきた人って、そこで感動したことを帰ってから人に伝えようとするが、体験していない人とそれを共有することは難しい。岡本さんの作品には感動を共有したい、というアートの原点ともいえる欲求が感じられた。
次、奇面屋。その名の通り奇な面を展示。テーマは祭り、ということで面はくじ引きで当たるともらえるらしい。そして脇にはこれまた奇なアクセサリーも展示販売。かなり自由度の高いブースとなっていた。
奇面屋はあくまで今回のアートフェスの展示方法、ということで、普段はアーティスト集団こちんだatelierとして活動中。
どんどん行きます。次は正統派、琉球の伝統工芸、紅型(びんがた)。展示しているのはキジムナー工房さん。琉球王朝の伝統的な型染めの手法を、現代的な素材に取り入れている。Tシャツだとかジーパンだとかを持込で染め上げる工房体験も実施中とのこと。
東京から単身沖縄へ移住して紅型を修行、そして独立。その計り知れない苦労を感じさせない彼女の笑顔が移住3年目にして事業を軌道に乗せた秘訣なのかもしれない。