温めなおす
先ほど、私のテンションを低くさせた麺に、熱を加えてみることにした。考えてみれば、いくらカップラーメンでも、ふやけた麺を冷たいまま食べなければならないルールなどない。ならば、温めるまでだ。
まずは「赤いきつね」を火にかける。汁気がだいぶ減ってはいるが、加熱する分には問題ないだろう。
グツグツと煮えるうどん。プーンと香るカツオだし。いま、生まれ変わった第二の「赤いきつね」が完成しようとしている。
どんぶりに入れ替え、食べてみた。…うまい。麺がワンタンのようにフワフワでツルツルだ。
いや、思った以上にうまい。これが「ふやけ」の真骨頂だ、というくらいにうまい。
続いて「とんこつラーメン」も温めてみよう。
ああ、こちらも大変いい出来となった。ふやけ好きにはたまらない、ぶっつり切れる麺と、とんこつのスープ。
お店で「麺の硬さは?」と聞かれて「ふやけ」と答えたら、たぶん怒られるだろう。これは店で食べようと思っても、食べられるものではない。ふやけ+とんこつスープの新しい世界。私は好きです。
硬い麺も好きですよ
今回、カップに限っていろいろとふやけさせてみたが、一晩経った普通のうどんも好きだ。箸で持ち上げると、麺の重みでブチッと切れる、カドの取れたうどん。たまらない。
でも、エッジの効いた、コシのあるうどんも好きだ。ラーメンだって、店では「かためで」と答えるくらい硬い麺も好きなのだ。麺は、硬くても柔らかくても、どっちもうまい。
普段は硬めが好きだという方も、たまには「ふやけ」を食べてみると違った味の世界が広がりますよ。ふやけ、おすすめです。