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特集


ちしきの金曜日
 
 
フォントの分かる男
このフォントは何だ

世の中には何千種類ものフォントがある。

ぼくはせいぜい、明朝体とゴシック体ならその違いが分かるかなという程度だけど、印刷業界などのプロになると、「モリサワの見出ゴMB31」のようにピンポイントにその書体を識別できるらしい。

なんだか呪文のようでかっこいい。

雑誌や看板など、まちの中にあふれるフォントの名前を、詳しい人に教えてもらいました。

(text by 三土たつお

いろいろ教えてくださいまし。

先生はDTPをやっている友人です

今回の企画はそもそもDTP(デスクトップパブリッシング)をやっている友人との雑談から生まれたものだ。

仕事でよく使う範囲のフォントなら、たいてい言い当てることができるのだという。

というわけで、話の発端となった友人のN川さん(写真左)、そして同業のO原さん(写真右)に協力してもらい、例によってまちを歩きながら、見かけた文字についてそのフォントを調べていくことにする。

はじめて買った女性誌。小悪魔ブランドが完売殺到な内容には目もくれずフォントに注目。
ワークスコーポレーション発行「フォントスタイルブック2005」より。これがモリサワの「ゴシックMB101」の見本です。

まずは腕慣らしに、あらかじめ買っておいた雑誌の表紙を見てもらった(左の「都市対抗戦」とかの文字のところ)。

ふだんから仕事で雑誌の仕事をしているN川さんらしく、あっさりと

「ゴシックMB101Uだね。長体かけてあるっぽい。」

といわれてしまった。なんですかそれは。

 

「ゴシックMB101」というのは、モリサワという会社の作っているフォントの名前で、数字の後の「U」は文字の太さを表しているらしい。

長体というのは文字を上下方向に伸ばすことだ。

どうも分からないことが多すぎる。せめて最低限知っているべきフォントについてまず教えてもらうことにしよう。


試験に出る重要フォント:和文編

―すみません。あらかじめ、よく使われるフォントを何種類か教えてもらえないでしょうか。
N川さん:「まずはモリサワでしょう。そのなかでも中ゴ、見出ゴ、新ゴなど・・。見出しとかで本当にによく使います。あと『じゅん』も。」

モリサワはシェアがとても大きいので、モリサワのフォントをひととおり覚えるだけでもいいくらいらしい。そのほかにはダイナコムウェアなどのフォントが有名とのこと。

もちろんこれらは星の数ほどもあるフォントの中の本当に一部にすぎない。ごくごく基本ということで。


これはモリサワの新ゴ。
こちらはダイナコムウェアのDFPPOP1体。


試験に出る重要フォント:欧文編

アルファベット(欧文)用のフォントの中では、なにをおいても「まずはヘルベチカ(次の画像の一番下)をよく使う。一番ノーマルなフォントです。」(N川さん)ということらしい。ふむふむ、覚えておきます。

その他、場面に応じてフーツラ(真ん中)、ギャラモン(一番上)などを使うらしい。個人的には、フーツラはちょっと洗練された雰囲気があり、ギャラモンはややクラシカルな感じを受ける。


欧文フォントの三役。とにかくヘルベチカが重要。


「今からやらせ写真を撮りますので、そのようにお願いします。」

いよいよ実践していこう

というわけで、ちょっとだけ基礎ができたところで、いよいよ町の中の印刷物をみていくことにしよう。

左の写真は、「駅の中で案内板を見る」の図。いまどき二人で指をさしながら駅を歩く人はいないですよね。

いろいろとすみません。

 

 

「中央口1」のところのフォントは何だろう。

まずは駅でよく見る上のような案内板。
「中央口」のところについて、フォントマスターの意見を聞いてみた。

N川さん「(あっさりと)これはねぇ、新ゴです。」

O原さん「でも『1』だけ違うね。」
N川さん「うん、違うね、これは・・」

(同時に)「ヘルベチカ!」

 

二人の迷いのない「ヘルベチカ」の唱和をきいたとき、ぼくの脳裏には「バルス!」と叫ぶシータとパズーの迷いのない瞳が浮かぶようだった(マニアックな例えでごめんなさい)。

間違いはないのだろうけど、念のため、上の文字が推測どおり「新ゴ」と「ヘルベチカ」なのか、後でN川さんが検証のために作ってくださった画像がこちら。


上の写真と比べてください。こりゃ間違いないですな。

「新ゴ」で「中央口」を、ヘルベチカで「1」を書いたものを、写真に併せて傾けてくださった。

はっきりいって、上の写真から一部をそのまま抜き出して色を変えたんじゃないかと思うくらいそっくりだ。これは間違いないでしょう。やっぱりプロってすごい。


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モリサワの「新ゴ」も、ヘルベチカも、基本として学んだばかりだけど、残念ながらぼくにはさっぱり分からなかった。くやしい。

引き続きどんどん看板などを見て行きたいと思います。


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