運用停止の当日についても伺いました
7月21日にひまわり5号が運用を停止した当日の手順は、坂部さんによると、
「まずは、軌道の離脱、ということをします。それから積んでいる燃料を使い切り、その後に、電波を出さないように、すべての機器をオフにします。」
ということらしい。静止衛星の軌道は経度ごとに1つしかないので、ひまわり5号は、同じ東経140度をとぶ6号のために軌道をあけてやる必要がある。5号の場合は、静止軌道より300kmほど高い位置に移動したらしい。
すべての機器をオフにするということは、擬人的な言い方をすれば、生命維持装置を外すという感じだ(だいぶ違うかも)。なんにしても、さみしく感じたりはしないだろうか。
―運用停止の際に、とくべつな感慨があるものですか。お別れ会をしたりとか。
「さみしい気持ちはないけれど、これでようやく終わったのかなあという感じですね。お別れ会は、個人的にやった人はいたみたいですが(笑)」
やはり、実際の関係者の方は粛々と運用をされているらしい。打上げが成功したら安心というわけにはいかなくて、静止軌道に入ってもまだまだ、運用がおわってようやくほっとする、ということのようだ。
一目みたいとか、お別れをしたいとかいっているぼくは、少しミーハーなのかもしれない。
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