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特集


フェティッシュの火曜日
 
懐かしの型抜き屋を出店!

この世のヘブン井の頭

ちょっと店を休憩がてら、他の出店も見てこよう。


最高にでかい犬。超ヨーゼフ級。超ヨ級。

傘ペインティングのお店。透明なでかくて丸いもの、見てるだけでうきうきします。
こうやって一挙掲載されるとわくわくします。
これから出店する外国人、謎のキノコにくらくらします。
草で作ったバッタを売っているバッタ屋さん、ほれぼれします。
男性のタロット占い屋に、男性のお客さん。どきどきします。
不要なものを出してたふつうのおばさまが、なにやらふつうに世間話をしていた。

ぶらぶらと歩き回って冷やかしに徹するのもいいが、お店を出すほうにまわるのも楽しそうだ。ふつふつと、「出店欲」が私のなかにわきあがってくる。

あ、そういえば今日はお店側の人間じゃないか。戻ろう。戻ってみると、店が小さい客でえらくにぎやかになっていた。お、さっきの子が決意も新たに戻ってきたぞ。


子供にはジャンケンセールを実施していた。勝てば100円で2枚。あおれ、射幸心!

「俺終わっちゃったよ」と隣の子を覗き込み、「もう1回!」

なかなかあきらめようとせず、小遣いを少しづつ消費していく。

こんな子供のころにも、射幸心というものはすでに自然に芽生えているものなのだ。自分のときも、目の前に300円でも10000円でもちらつくと、なかなかやめることができなかった。

消費の時代とはいえ、300円は大きいですよ、子供には。夢も広がる。まあ、その夢も、型抜きの突然の亀裂で終わってしまうわけだが。

中には、親を引っ張ってくる子供もいる。強力な後ろ盾出現だ!「お母さんも、ふだん金、金、言ってるんだからさー」と、親を説得しようと子供もいっちょまえな口をきいている。


人生を学んで帰るところ。

型抜きでお金を消費するなんて、と眉をひそめる親御さんもいらっしゃるかと思うが、この程度の出費(だいたい多くても4〜5回のトライ、400〜500円)ならやらせてあげてはどうか。

型抜き自体がちまちまと面白いのは別として、期待していたもの(お金)がはかなく消えることをわからせるのも重要なステップなのではないだろうか。子供のいない私が言うのも説得力がないだろうが、小さいころ苦労せず今になっていろいろ苦労することの多い私からのせめてものメッセージだ。

いろいろしゃべりすぎた気がする。


 

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