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土曜ワイド工場
 
酢豚食べ比べツアー in 長崎

2軒目

迷ってるんじゃない。探してるのだ。

再び青島(チンタオ)ビール


2軒目

次に訪れたのは玄関が超ゴージャスな「京華園」というお店。

ゴージャスな玄関に惹かれたのではなく、酢豚を「醋古老肉」と表記している点に惹かれた。
古い老いた肉である。こんな書き方されたら誰だって興味湧く。

古老のイメージ膨らむ

さっそく店員さんに「古老肉」の意味を尋ねてみた。が、「肉」や「醋」についての説明はしてくれたものの肝心の「古老」についてはよくわからない、とのことだった。想像にお任せください、ということかもしれない。イメージ膨らむ、古老。

後日、ネットで「古老」を検索してみたところ、いいイメージがみつかった。つくづく、ネットって便利なんだか無意味なんだかわからない。
(使い方の問題かもしれない。)

酢豚オンリーで

頼んだのはここでもビールと酢豚のみ。店的にはあまりいい客ではないかもしれない。メニューを見ているのは迷ってるからじゃない。探してるのだ。

ここでもまた、青島ビールを飲みつつ酢豚を待つ。サッパリしていて、なかなかうまい。

やがて、ゴワ〜ンと巨大な銅鑼の音が鳴り響き(私の頭の中で)、酢豚が登場した。

じゃーん

青椒肉絲(チンジャオロースー)

チャーハン

うまかった (酢豚は1,260円)


うまい

しかしそれにしても酢豚ってやっぱりうまいな。

構成要素は1軒目と全く同じ、豚・ニンジン・玉ネギ・キュウリだった。

やはりパインは入ってない。

普段なら逆に
「どうしてパイン入ってるんだろう?」
と言われがちなパインだが、2回続けて入ってないと、今度はそのパインが妙に気になる。
人間の心理とはこういうものか。

人増える

と、ここで事前に声をかけておいたメンバーが合流し、人が増えた。一応
「今日は酢豚メインで」
ということは伝えてはいるものの、
「酢豚以外は頼んじゃダメです!」
なんて言って気まずくなるのもアレなんで、ここでようやく他のメニューを追加注文。

青椒肉絲、炒飯などが出て来た。
普通にうまい。というか、うまい。
思わず酢豚そっちのけでガツガツ食べてしまいそうになった。いかん、いかん。

酢豚ツアーは第2楽章にて早くもリラックスムード。

まだ2軒目なのに、けっこうお腹いっぱいになってきた。

酢豚を求めて夜の街を往く

パイン、入ってないかなぁ?


酢豚の求道者と化す

時刻は夜9時を過ぎた。
長崎の中華街は9時でほとんどのお店が閉まるので、3軒目は飲み屋街の方へと足を運ぶ。

1軒目、2軒目とどちらもパイン無しの酢豚だったので、次はパイン有りの酢豚を食べたい。

確認の為、店の人にパインの有無を聞いて回った。それも
「ここの酢豚、パイン入ってますか?」
と聞いたら、まるで苦手な人がパイン抜きを求めていると誤解されそうだったので、
「パイン入りの酢豚が好きなんですけど、ここのは入ってます?」
なんて聞き方を、いつの間にかしていた。

言ってから自分でハッとした。
自分が酢豚のパインが好きだなんて、まだわからない。まるで中学生の恋愛のような複雑な気分を味わいつつ、酢豚入りのパインを探す。

中には、「パイン入ってますか?」の問いに対して 「うちはケチャップです。」と回答する店もあり、ますますワケがわからくなったりもした。



やがて辿り着いた店は

パイン入りの酢豚はなかなかみつからなかった。
酢豚といえばパイン(言い過ぎ)だと思っていたのに、
こんなに見つからないとは思いもしなかったことだ。

探し物はたいていの場合見つからず、どうでもよくなった頃にホロッと見つかるものだが酢豚でも同じ経験をするとは。

長崎は酢豚にパインを入れない特殊な場所なんだろうか?それとも最近は酢豚にパインを入れないのが流行りなんだろうか?

しばらく歩き続け、やがて我々はこんなお店に辿り着いた。



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