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ひらめきの月曜日
 

タニシを食べタニシを歌う、厚木で

厚木でタニシが食べられる。

各地の郷土料理を調べていて、神奈川県厚木の郷土料理が“タニシ料理”とあったのだ。

厚木といえば、都心のベッドタウンというイメージ。とくべつ縁はなくてもなぜだか全く知らない場所という気はしない。「誰かしら知り合いが住んでそう」そんな街だ。

そこへきて突然、名物がタニシ料理ときた。いきなり突き放された感じだ。しかもそんな名物タニシを歌ったわらべ歌まであるという。マジかよ! 

名物のタニシを食べ、タニシの歌を歌う。厚木でタニシ三昧したレポートです。

(text by 古賀及子

久しぶりにタニシを見たくてペットショップを回るも、巻貝しか見つからず

本厚木駅前はタニシ感ゼロの都会っぷり

駅ビルの魚屋さん。「タニシは入ってこないですねー」とのこと

そもそもタニシが食べられるとは

厚木とタニシのギャップに惑わされすっかり焦り気味だが、そもそのタニシが食べられるものだということも、実は今回初めて知った。

タニシというと、小学校の教室の水槽にはりついていた巻貝だろう。すごく小さくて、目を離すといつの間にか数が増えて驚いたりした。まさか当時は食べられるものとは思いもしなかった。

人に聞くと、昔はどこでも田んぼにいたのを捕まえて食べたものらしい。ベトナムや中国にも食べる習慣はあるようだ。で、辞書を引いてみると、こうだ。

たにし 1 【田▼螺】
タニシ科の淡水産巻貝の総称。貝殻は卵円錐形。雌雄異体。卵胎生で幼貝が直接親貝から生み出される。水田や池沼にすみ、食用。日本産はオオタニシ・マルタニシ・ナガタニシ・ヒメタニシの四種。

食用。ごーん。

こうなったらどうにも食べねばなるまい。どうせなら「タニシがうちとこの郷土料理ですわ!」と今も声高に叫び続ける厚木で食べてみたい。

厚木でタニシ探し

そうしてやってきた厚木である。厚木駅よりも栄えているのは本厚木駅の方だそうで、そちらで下車した。

行きぎわ家族に聞いたのだが厚木のイメージのひとつである厚木航空基地は厚木市内ではなく綾瀬市にあるんだそうだ。へー。厚木に基地はなく、意外にもあるのはタニシ、といったところか。

が、駅まわりはやはりバキバキに都会であった。バージンンメガストアとかあるぞ。タニシとか、田んぼとかいう感じではない。タニシは、タニシはどこだい。

駅前で名産とうたっていたのは豚肉を味噌に漬け込んだとん漬。タニシよりそそる…ような…
駅前JAでは柿がずらりとその名も「厚木の柿」
本厚木のミロード地下にそれらしい店が

なお、「たにし長者」というのは昔話(こんなちょっとすごい内容)で、もともと岩手の昔話だそう。厚木関係ないじゃん!

やっぱり、厚木の郷土料理だからといってホイホイそこらでタニシを売っているわけではないようだ。

ちょっと残念だが、あたりを歩く厚木の人たちも自分がまさかタニシにゆかりのある土地を歩いているとは思っていないだろう。

東京でイナゴの佃煮が普通には売ってないのと同じだ。郷土料理の宿命である。

徐々に明らかになるタニシの真実

駅ビルに厚木の観光土産品を扱う店を見つけた。これはと思ってかけよると、ありました! その名も「名物 たにし長者」。タニシの味噌煮だそうだ。

パッケージには「厚木飯山温泉名物」とある。そう、厚木は厚木でもタニシ料理を名物としているのは中心部から少し離れた飯山温泉というところだったのだ。

……などと、今気づいたかのような口ぶりですが、この事実は実は調査済みでありまして。では、いよいよタニシの地へ乗り込んでみようじゃないですか!

それにしても、厚木に温泉があるというのもまた驚きだった。厚木に驚かされっぱなしの今回だ。やるなあ。



 

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