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特集


ひらめきの月曜日
 
オノマトペであそぼう


感情のオノマトペ

泣いたり笑ったり怒ったりのような感情を表すもオノマトペは、ひとつの感情にもいろいろな種類がある。

例えばちょっと気分を害したとき。“むっ”、“ぶすっ”、“むすっ”も、辞典の解説通りやってみると以下のような違いがある。



……。写真では同じように見えるかもしれないが、つまり、こうだ。

むっ”は不機嫌さや怒りを口をむすんで表情に出す様子。
むすっ”は機嫌を損ね、唇を噛むなどして口をきかなくなる様子。
ぶすっ”は頬を膨らませるような感じで不機嫌な様子。

言われてみれば、確かにそんな感じで使ってるかも。感情のオノマトペをやってみるのは役者さんきどりで楽しい。また「ガラスの仮面」みたいになってますが。

前ページで多少振れたが、気落ちのオノマトペは細かく感情の変化に対応している。


急に元気や活気をなくしてしまう様子「しゅん」よりも落ち込みが激しい様子

勢いや気力を失って侘び寂しくしげな様子元気がなく、侘びしく寂しげになる様子

言葉で説明しても、その差がピンとこないので表にしてみた。


限りなく適当ではあるが、落ち込みマトリクスができた。強引に生まれる説得力。やった。

泣きのオノマトペ

発する人の年齢に深くコミットしたオノマトペもある。泣きに関するオノマトペはことごとくそうだ。



声を張り上げて甘えて泣く“うえーんは主に子供に、涙をたくさん流しつつ声を出さず泣く“さめざめは大人に、声を上げて泣く“おんおんは人だけでなく動物にも使われる。

その他にも赤ん坊だけに使うオノマトペには“おぎゃーおぎゃー”なんてのがあったりするから油断できない。その辺きちっとしておくために、またしても表にまとめた。

よし、満足だ。なんだか、すべてのオノマトペの使い道に白黒つけないと気がすまなくなってきている。そんな“オノマトペ欲”がむくむくわき上がってきたところで私の前に立ちはだかるものがあった。

笑いのオノマトペだ。

付録・笑いのオノマトペ

“あはは”“うふふ”“えへへ”“おほほ”“げらげら”ちょっと考えてもすぐにたくさん思いつく笑いのオノマトペ。“にこにこ”とか“にやり”とか声にださない笑いも含めると大変なことになることが分かった。

厳選した31種類のオノマトペをつたない演技力で頑張ってやってみましたので、これを付録にして本特集を終えたいと思います。


あいまいな仕事の頼み方をやゆするのによくオノマトペが多用されるだろう。

「そこんとこフワって感じで、こう、ヒラヒラさせつつもパリッとスパッとした切り口でサクッとお願いします」とかいった感じだ。

あれだって、もうこの辞典があればクライアントの言いたいことがはっきり分かるわけである。

「そこんとこやわらかく適度に弾力に富んだ感じで、こう、薄い物が翻るように面を変えながら空中を漂わせつつ、かたく張りのあって心地よく思い切りよく処理した切り口で手際よく迅速にお願いします」

はっきり分かりつつ、余計分からなくなってるような気もするが、スッキリだ。

で、うっとりしながら今も辞典をめくってたわけだが、寿司についてくる「ガリ」って噛んだときの音「ガリッ」から来てるんだって、まじかよ! ああ、もう楽しすぎてまとまりません。言葉、サイコー!

重さのあるものが転がる様子


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