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特集


フェティッシュの火曜日
 

東京でムササビを見た

見たムサよ。


東京でも西のほうにはいろんな野生動物が住んでいる。

高尾山にはムササビがいるこをと最近知った。しかも結構な確率で会うことができるという。高尾山と言ったら中央線である。中野・吉祥寺・立川・ムササビだ(かなりかいつまんだが)。しかも夜行性なので早起きして見に行かなくていい。僕向きではないか。

だからムササビを見に行ってみました。(林 雄司

高尾山駅まではケーブルカー。そこから薬王院までは徒歩。帰りはすべて徒歩。

最終のケーブルカー車内。僕のほかには客がひとりいるのみ。

ムササビよりワケアリ

ムササビは日没後30分後から3時間ぐらいのあいだに行動するらしい。そのため、最終のケーブルカーで高尾山駅まで行き、そこから徒歩で薬王院まで登ってムササビを待つことにした。帰りは全て徒歩である。

ケーブルカー最終の時間を電話で聞くと
「必ず帰りもケーブルカーで帰ってください。真っ暗ですから。」
と念を押された。登山の経験がないうえに夜。ホラー映画だと真っ先に無茶なことをして死ぬタイプである。

最終のケーブルカーに乗ると僕のほかに客がもうひとり。普段着である。なんだろう?と思ってたら彼の携帯電話が鳴った。
「…いや、ごはんいらない。だから要らないって」
電話機から漏れる声が女性だったので、夕食のことを聞く母親かもしれない。まさか電話の相手がケーブルカーの最終に乗っているとは思わないだろう。大丈夫か。

ムササビの前にコクのあるものを見てしまった。もうおなかいっぱいだ。

 

暗視カメラで撮ったので色が変です
明るい登山道

僕は重装備

僕はというと恥ずかしいぐらいの重装備である。しばれフェスティバルのために買ったダウン。あたまにつける懐中電灯。真っ暗でも撮影できるナイトショット機能つきのカメラ。遭難したとき用のスニッカーズ。高尾山とはいえ冬山である。どんなに準備をしてもしすぎということはない。

と思ったら登山道は街灯と自動販売機の明かりでやたらと明るい。なぜか車もときどき走っている。酒屋さんのトラックも走っていた。荷台にビールが満載だった。あれはうちにも来るカクヤスではないのか? 帰りのケーブルカーに乗り損ねた観光客が「あははは」なんて談笑している。

こんなところにあたまにライトをつけた探検気分の男がひとり。ザ・場違い。

くやしいので自動販売機でレディボーデンを買おうかと思ったがやめておいた。

(余裕があるのはここまでで、これからどんどん辛くなってゆきます。このページだけ読んで山に登らないでくださいね。)

アイスとか売ってるよ
チョコポール。コネタ!と思って撮った写真
 

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