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特集


土曜ワイド工場
 
トルコライスのすべて

名店の栄枯盛衰・治乱興亡

トルコライスを出す店は長崎全域に星の数ほどあるのだが、その中でも特に絶大なる支持を得ていた店が最近閉店してしまった。

アストリア・新大工店。


風格を感じさせる「長崎名物トルコライス」の文字


このロケーション


完璧なフォルム

どうだろう、この外観。
熊本にある温泉宿に泊まった時、そこのご主人が
「昔ながらの落ち着く雰囲気を出す為に、わざと屋根にコケを生やしたり、通路にニワトリを放したりしてるんですよ。」
とおっしゃっていたが、アストリア新大工店もまた
「ひょっとして巧みな演出か!?」
と思わせる完璧なフォルムだった。


狭い店内


店内はこんな感じ。店の端に立って撮った写真なので、これで全部。客席も狭いが、おばちゃん達の作業スペースも驚くほど狭い。この狭い店内にて、 実にシステマティックにトルコライスが作られていた。


巧みなコンビネーションでトルコライスが作成される


一方でスパゲッティを盛り、もう一方で今揚げたカツを盛る。客の目の前で行われるこの巧みなコンビネーションに、思わずニヤリとなる。

そして出てくるトルコライスがこちら。↓


アストリア新大工店のトルコライス (\750)

B級グルメの王道

見てのとおり、かなりズバッと来る感じの
コテコテのトルコライス。

玉子で閉じた薄めのカツ。
遠慮なくかけられたソースとケチャップ。
しっかりと味付けされたスパゲッティ・ナポリタン、具なし。
サラダに添えられた赤いハム。

けして上品さはないのだが、
「俺、本当はこういうのが食べたかったんだ」
と気付かされるような、そんな味だ。


充実のボリューム


こんな名店が、昨年12月に閉店してしまった。
「体力の限界!」
というのが閉店理由だそうだ。
千代の富士の引退を思い出した。


消え往く名店たち…


アストリアには浜町店というのもあるので、そちらでまだ食べることができます。が、ハムが乗ってないなど、ディテールが微妙に異なる。 (このハムがまたB級感を醸し出していて好きだったのだが。。)
また、店内の雰囲気はまったく異なり、浜町店ではテーブルが並ぶいわゆる普通の(食べやすい)店内となっています。




火事で無くなってしまった名店

もうひとつ、すごい名店があった。
訪れた人誰もが大絶賛する店。
それがこちら。↓


こちらもまたすごい外観


一見、田舎の定食屋のようなルックス。元々寿司屋だった店舗を改造して作られたそうで、店内はカウンターしかない。カウンターしかないが、超本格的な洋食(エスカルゴとか)が出てくる不思議なお店。ここでは3種類のトルコライスがメニューにあったがいずれも絶品で、私の周りにも大勢のファンがいた。

が、なんと昨年、突如火事で消失してしまった。

元々ここのマスターは神戸で店を構えていたのが、阪神大震災で被害を受け長崎にやってきたという。
それが今度は火事とは、なんという運命だろうか。

名店復活

そのグリーンバンブーが場所を変えリニューアル・オープンすることになった。これは行かねばなるまい。



 

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