マンホールの中へ
こんかい中に入ったのは、東京の神田にある「神田下水」とよばれる下水道。今から120年前に作られたレンガ造りの下水道管で、現在でも使用されている。
先にマンホールに下りていく職員の方を見ていると、たいへん不謹慎ながらスーパーマリオブラザーズの土管にもぐる場面を連想してしまう。
マリオワールドの場合、土管の下はワープゾーンにつながっているけれど、東京都の場合はリアル下水道につながっているのだ。
雨つぶの旅の中継点2:下水道管
ステップにつかまって慎重に降りていくと・・
神田下水は合流式とよばれるタイプの下水道管で、雨水のほか、家庭などからの排水もいっしょくたにして流している。
下水道といえばうんこ、うんこといえばくさい、という連想があったのだけど、中に入ってみるとにおいはほとんどなかった。
考えてみればお風呂も台所の水もぜんぶ下水に流すのだから、うんこの割合は相対的にすごく少なくなるのだ。
職員の方がぼくの代わりに先までいって写真を撮ってくださった。闇がつづいてて、こわい。
通路は自分がいる場所で行き止まりになっていて、水は足元からまた別の下水道管に流れ込んでいっている。
下水道管は水を流すためにゆるやかな勾配がつけられていて、だいたい約1kmいくごとに5m下がる、という坂道になっているらしい。
ぼくらのドリッピーもこのゆるやかなウォータースライダーの流れにのって下流まで行くわけだけど、このままだと10kmで50mも下がってしまうので、最終的に地上の川にながすときに困ってしまう。
雨つぶの旅の中継点3:ポンプ所
そういうわけで、下水道にはところどころ、下がりすぎた水路をいったん引き揚げるポンプ所という施設が置かれている。
下水道局の方によると、神田下水の場合も、この先にひとつポンプ所を経由して、芝浦の水再生センターというところにつながっているらしい。
水再生センターというのは、つまり汚れた水をきれいにして川にながしたりする施設だ。どんなところなのか、見にいってみることにしよう。