あのね、すごいうまいよ
肉巻きおにぎりはホテルに移動するタクシーのなかでも凶暴な匂いを発していた。嗅ぐだけで空腹になる。
海苔ではなく薄い豚肉が2重か3重に巻いてある。肉はしょうが焼風の味つけ。やや味が濃くてごはんにも味がしみている。肉は柔らかく、容易にかみ切れる。
うまい。予想通りにうまい。
このルール無視のうまさは、地元スナックのママ(ガラガラ声)の深夜のひみつメニューのような力強さがある。
テレビのグルメ番組のように気の利いたことを言ってみようと思ってビデオに撮ってみたが、僕のうなり声が入っているだけである。
やっぱりカロリーの高いものはうまい
人間は糖質と脂質が多いものを本能的にうまいと感じるらしい(と最近読んだ本に書いてあった)。チョコレートとかラーメンとか。肉巻きおにぎりもその組み合わせである。肉とめし。
チキン南蛮など宮崎名物は本能的なうまさが多いのかもしれない。冷や汁も宮崎名物だが、それは当てはまらないのでここではないことにしておく。
ボンベルタ(宮崎でいう109のようなビル)の地下にはコロッケサラダという一回転したものが売っていた。コロッケを割ってそのなかにポテトサラダだ。
ビールを飲みながら肉巻きおにぎりを食べてテレビで野球を観るという、宮崎的な極楽を味わった。
ホテルのチェックアウトは11時。帰りの飛行機は19時だ。それまでやることがないのでジャスコにでも行こうか。
|