全国の給食関係者が集まる会がある
年に一度全国の学校給食関係者が集まる会がある、というのを聞きつけた。「全国学校給食集会」だ。給食関係者が! 一同に会する! それだけでなんだかワクワクする。
が、集まって、いったい何を話し合うんだろう。
給食というと、決められたメニューを給食センターや学校の調理場で作るというシステマティックなものだとばかり思っていたのだが……。何か話し合ってどうこう、ということがあるんだろうか。
ニュースやなんかで近頃の給食の見ると、地場産のフカヒレが出たり、ワールドカップのころは世界各国のメニューが出たりなにやら多彩みたいだった。そうか、そういうことについて話し合うのかな。
もしかして、未来の給食の献立なんかが分かったりするかもしれない! きゃー。
完全なミーハー状態で「学校給食全国集会」の告知もとである「学校給食ニュース」さんに連絡を取ってみた。
給食の実態、かなり意外
すると、なにやら“給食”というものの後ろに色々と込み入った事情があることが分かってきたのである。
メールでお話を聞かせてくださったのは、学校給食ニュース事務局の牧下圭貴さん。給食の事情についていろいろ伺ったなかで、一番びっくりしたのは
「学校給食は心意気である」
ということだった。給食についてのあれこれを行うのは市町村である。で、給食には「学校給食法」という法律があるそうだが、これが基本的に義務ではないらしいのだ。
つまり、市町村がその心意気ひとつで給食をどうにでもできるわけである。
うっかりすると「給食、今日からなし! 全員弁当で!」ということにも「面倒だから毎日焼きそば!」ということにもなりかねないわけである。ヒー!
そういえば私は小学校のときに一度転校しているが、そのとき給食の内容がかなり変わったのを覚えている。転校前はご飯食は月に2回しかなかったのに、転校後はほとんど毎日ご飯食だった。牛乳パックの形も違ったし、食器も違った。
地域ごとに気候が違うみたいに、給食も違うんだろう。当時はそれぐらいに思って気にしなかったのだが、あれは町の心意気の差だったわけだ。
もう、へー、としか言葉が出ない。
集会を通して各地の給食状況を知る
子供のころの私から考えてみると現実はびっくりするほどユルかった給食のシステム。それだけに、各地でそれぞれに様々な問題があるという。
集会では、各地の問題を発表しあって共有しつつ、よりよい給食というものを考えよう、というのが基本の姿勢らしい。
あくまでも、派手なメニュー展開や未来の給食の具体的な献立を話し合うわけではなかった。やや、予想が外れたかたち。
集会、行ってみようかどうしようか。悩んだ末、「でもやっぱり給食という業界を覗いてみたい」と今回参加してきたわけだ。長すぎる前フリに自分でもびっくりだ。 |