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コネタ


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10円というメニューの存在

いつまでたっても景気回復の兆しを見せないまま混迷する日本経済。価格破壊が蔓延するデフレスパイラルな昨今、堂々と10円のメニューを掲げている店がある。価格粉砕だ。まま、まじで?

八二一

ケタが少ない

これが問題のメニュー看板

ごく普通の喫茶店のモーニングメニューだが、バタートースト10円、ハムサンド10円、ボイルドエッグ10円……、本当に10円と書かれている。

すっきりとしたメニュー看板からは、気品と潔さがうかがえます。

食品サンプルメニューにも10円の表示が。
この品々が10円だなんて

ここは、大阪キャッスルホテルの1階にある、まごころの珈琲「カフェテラス キャッスル」。

キャッスルとは、目と鼻の先にある大阪城のことです。まわりはビジネス街。この日はお盆中だったので、ビジネスマンは少なかったですが、普段は朝からモーニング目当てのお客さんで賑わうそうです。



さっそくモーニングをいただきます

10円メニューはお一人様3品まで注文できるので、どれにしようかと迷って3品をチョイス。

もちろん組み合わせは自由なので、パンを3個頼んでお腹をいっぱいにするもよし、ヘルシーに野菜サラダだけ頼んでもよし。ゆで卵を3個頼むのもありです。

おいしそうなので注文してみた以下のメニューは、実は、お店の一番人気の組み合わせなのだそう。


驚愕の10円トライアングル

・ハムサンドイッチ ¥10
・コンビネーションバタートースト ¥10
・ヤサイサラダ ¥10
・ウインナーコーヒー ¥460

合計490円。

あれ、最終的に常識的な料金になっているところが大阪マジックか?

いや、右側の3品が30円であることが奇跡なのです。

10円のメニューはモーニングバラエティとして珈琲に付くサイドメニュー。ここはホテルの喫茶室、490円でこれだけ食べられるモーニングは安いです。



高級感あふれる店内 豪華なシャンデリア


BGMにはクラッシック音楽が流れています。目の前のウィンナーコーヒーからは甘い香りが。優雅なひとときです。



喫茶入り口に掲げられている看板

珈琲にかけるプライドとポリシー

関西の珈琲グルメたちを唸らす自慢の珈琲は、信州の高原で1000日以上乾燥・熟成させたオールドビーンズを使用しているとのこと。

珈琲豆に関しては無知だけど、1000日は長い。

この豆で、あの豊潤なコクとアロマを醸し出しているのですね。要するに「えぇ豆使(つこ)てます」ということ。素人の私でも違いがわかりました。ウィンナーコーヒー、すごくおいしかったです。



美味しくなければお代金はいただきません

その宣言。店主のRockな精神がうかがえる。

ゆったりとくつろげる店内に、意思表明の看板。10円のメニューも、ただのお得感だけではない、職人のこだわり、珈琲にかける情熱を感じました。

10円メニューのあるモーニングで、朝からリッチな気分を味わってみるのはいかがでしょうか。



カフェテラス キャッスル

大阪市中央区天満橋京町1-1
大阪キャッスルホテル1F
営業時間 AM 8:00〜PM 9:20
(モーニング AM 8:00〜AM 11:00)


 

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