3代目の奥様という迫田さんにお話を伺う。お店の初代主人が登山好きで、たまたま出かけたスイスのモンブラン峰近くのお店で「モンブラン」というお菓子に出会ったのだという。そのスイスのは「クリームの上に栗の乗ったデザート」だったらしい。下地無しでいきなりクリーム。よくわからないが、やはりヨーロッパは遠いところだ、と思う。
モンブラン峰とそのお菓子に刺激され、初代はなんとスイス大使館に許可を得て、モンブランと同名のお店を日本に出店。そして日本人にあわせて考案されたのが、この本家「モンブラン」だという。昭和初期の頃だ。上に乗った、メレンゲを固めた白い円盤は「モンブラン峰の万年雪」を、すそ野のマロンクリームは「岩肌」を表しているのだという。
本家にはこんな由来があったのだ。いまやコンビニの定番になっているこのお菓子、各地でいろいろな形に姿を変えているが、元はこのお店、その名も「モンブラン」から広がっていったのです。 |