しかし人間とは不思議なもので、来る時間がわからないとなると逆に待ってみたくなるものだ(筆者だけかもしれないが)。この日筆者は車に乗っていたのだが、あえて近くの駐車場に車をとめて実際にこのバス停でバスを待ってみることにした。
いつ来るのかわからないバスを待つという行為はなぜかすごくどきどきした。なんだろうこの胸のときめきは。偶然を装って校門の前で意中の男子を待つ女子みたいだ。はたして筆者の前に意中のバスは現れるのだろうか。
バス停には筆者の他にもちゃんとバスを待っているらしきカップルがいた。見たところ二人は普通の観光客らしく、バスの路線図を片手にシンプルバス停の前できょろきょろとあたりを見回していた。きっと二人は地元に帰ってから友達に話すに違いない、沖縄ってねバス停に時刻表がないの、信じられる、って。そんな話沖縄に住んでいる筆者ですら信じられない。
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