ということで、計5種類の入浴剤を入り比べてみた。種類を増やしたことで軸がちょっとブレてしまったが、やはり白骨温泉で使われていたものは、他の家庭用入浴剤と比較にならないくらいのクオリティだった。なんだかあの温泉が弾劾されていたのが気の毒になるほど、気持ちのいい入浴をすることができた。
また、他の4種類もそれぞれ個性があることが分かった。
今回の湯巡りツアーを通して筆者が導き出したのは、入浴剤の入ったおふろはとても気持ちがいいということだ。当たり前と言えば当たり前すぎる結論だが、不安定な社会情勢や長引く不況の中、つい気を抜くと内面 を見つめてしまいがちな状況の中で、ほんのつかの間だが感覚をフィジカルな方に向けてくれるおふろという装置を、ただ習慣的に入浴をする場所として片づけるには、少しもったいないような気もする。
あなたも自分のお気に入りの入浴剤をみつけて、おふろを1日の中で特別なものとして捉えてみてはいかがだろうか。そうすることで、誰かがでっちあげた有り体の「癒し」なんかとは違った、ささやかだけど小さな新しい幸せが、そこに見つかるかもしれない。
ただしもちろん、一晩で五回もお湯を張り替えるのは、無駄だしとても疲れるので辞めた方がいい。それが、今回の湯巡りを通して得た、たったひとつの結論である。
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入浴剤では飽き足らなくなったら次に持ち込むのはコレでキマリ。 |
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