こんな演出はどうだ
行った先は幕張メッセそばの「幕張プリンスホテル」。スタッフの後藤さんにお話を伺ったり現物を見せていただいたりした。
--変わった演出ってありました?
「趣味を押し出す方って多いですよ。サーフィンが趣味の方は、ウェルカムボードをサーフボードで作られたり。」
ウェルカムボードとは「私達の式にようこそ」というような挨拶と案内を兼ねたようなボードだ。
それがサーフボード。趣味と実益がここにあり。しかも唸るようなナイスセンス。
「来週式を挙げられる方はお車が趣味だそうで、披露宴会場に車を3台並べる予定ですよ。以前レースのバイクを置かれた方もいらっしゃいました。」
そう語る後藤さんは、紙に車の配置まで書いて説明して下さった。
これは式場側にとってもかなりの出来事なのだろう。だって、車を入れちゃうんだから。まさか廊下を運転して行くわけもあるまい。
想像もつかないことを、凝る人は実行してしまうのである。
「他にも芳名帳をサインボールにしたり。凝る方は本当に凝りますからね。ハワイで式を挙げられた方が、披露宴会場にヤシの木を立てられたり。
キャンドルサービス代わりに列席者へのサービスとして、自分の趣味の物を配られたり。キン肉マン消しゴムを配られた方もいらっしゃいましたよ。」
列席者のド肝を抜くキン消し。貰ったら…どこに飾ろうか…。
「他にもリカちゃん人形とか、自分達の生まれてきた年代のものですね。懐かしいじゃないですか。」
自分の歴史を配る。そういったものはかなり親しい少人数での宴の時だとか。配られた時の盛り上がり様が目に浮かぶようだ。
喜ぶにしろ苦笑いにしろ、インパクトはかなりでかい。
「当日の御案内がスポーツ新聞調というのもありますよ。『熱愛発覚!本日挙式!』みたいに、本当に新聞紙に印刷されているんですよ。」
うわ、欲しい。誰かそういう式に呼んでくれないだろうか。
結婚業界、知らない世界が広がっているのだと大きく実感(こんなところで)。
「野球場で使うようなビアサーブを新郎が背負って、キャンドルサービス代わりに配ったこともありましたよ。新婦が柿ピーの小袋を添えて。」
笑いが渦巻いたであろう。ドレスアップした二人が配るお茶の間の定番。柿ピーが泣かせるじゃないか。 |