まずはロンゲの人毛カツラをゲット
野口英世博士になりきる為の最重要ポイントは、何といってもあの髪型だろう。立体感溢れるあのウエーブを再現しなければ野口博士にはなれない。
短髪の僕が、自毛であのボリュームを出すのは不可能なので、カツラを被る事にした。もちろん、既製品で野口博士の髪型をカツラにしたものなど、ない。
ヘアメイクの友人に相談すると、長髪のカツラがあればそれを加工して野口博士の髪型を作ってくれるという。
やったー! 野口博士の髪型が手に入る。
同友人のアドバイスを受け、美容用品専門店「マスダ増」でカツラを調達することに。ところが、マスダ増さんは美容関係者しか入店出来ないお店。何とか許可をいただく為、電話で企画意図を伝えてみた。
「インターネット上で野口英世さんになりきる、という企画を考えてまして、カツラを購入したいんですが……」
色々と聞かれるかと思ったが、深く突っ込まれる事もなく入店許可をいただく事が出来た。多分、面倒臭かったんだと思う。
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お休みの美容院が多い火曜日という事もあり、店内は大混雑だった。
僕は入店許可証をもらい、カツラ売り場へまっしぐら。どれを買えばいいのか、まったく見当もつかなかったので店員さんに助けを求めた。
「この写真の髪型をカツラで作りたくて」
野口博士の肖像画を見つめる店員さんと僕。
「うーん、人毛カツラじゃないと無理ですね」
化繊のカツラは熱に弱いので、パーマをかける事が出来ない。多少値は張るが人毛カツラの長髪タイプを購入する事にした。
くせ毛で長髪な人毛カツラがあれば更に本物に近付けたのだが、それはなかった。
この直毛が野口博士の髪型になるのか? 少し不安だったが、友人の腕を信じる事にした。
続いてツイードのジャケットをゲット
カツラの次はジャケット。
マスダ増のすぐそば、衣料品を安く販売するサカゼン本店で探す。
ここでも店員さんに野口博士の写真を見せて、選んでもらう事にした。店員さんの推測による野口博士のジャケットの特徴は以下。
・生地はツイード、色はグレー
・ステッチは0.8センチステッチ
なるべくその特徴に近いジャケットを探してもらい、購入した。
ついでに黒のニットタイも奨めてくれた。きっとこんな感じだったはずですよ。
店員 さんが得意気に笑った。
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